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生体リズムからみた二日酔いのメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 07770813
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 精神神経科学
研究機関久留米大学

研究代表者

恵紙 英昭  久留米大学, 医学部, 助手 (40248406)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワードアルコール / サーカディアンリズム / 行動リズム / 体温リズム / フリーラン周期 / 位相反応曲線
研究概要

現代の社会人はストレス解消法のひとつとして飲酒する機会が多く、気分の抑揚や二日酔いという一過性の心身の不調状態を体験する。そして習慣的あるいは社会的飲酒を越えたアルコール依存症者に、感情障害、特にうつ状態が高い頻度で合併することが臨床的に注目され、睡眠や神経内分泌学的解明がなされてきた。しかしアルコール自体が生体リズムにどのような影響を及ぼすか検討した報告はない。そこで今回生体リズム(行動リズムや体温リズムの位相、周期、振幅など)に及ぼすアルコールの作用を検討した。
明暗周期のない条件下でフリーランする実験動物(ラット)に、ある時刻でアルコール3g/kgを投与し、行動リズムと体温リズムの位相、周期、振幅の変化を観察した。その結果、行動リズム及び体温リズムとも活動期開始直前にアルコールを投与した場合に位相前進を示し、活動期後半に投与した場合には最大の位相後退を認め、さらに周期が延長した。またアルコールを投与した直後には一過性に活動量の低下および体温の急激な低下と反跳性の高体温を認めた。
ヒトに置き換えてみると、起床直前に大量飲酒すると翌朝の起床(活動)時刻が早まり、就寝数時間前に大量飲酒すると翌朝の起床(活動)時刻が遅くなり、ヒトの一日の周期を延長させ、さらに飲酒後の活動量の低下や一過性の体温を変化させる可能性があると考えられる。これらの作用は地球の自転(24時間サイクル)に同調しようとする生体機構に逆らうものであり、そのこと自体がヒトの一過性の心身の不調状態(二日酔い)を引き起こすものと考えられる。今回の研究は実験動物により生体リズムからみた二日酔いのメカニズムの解明のみならず、アルコールによる二次性うつ病の体温リズム障害の解明に重要な役割を果たすものと考えられる。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 恵紙英昭: "行動リズムおよび体温リズムに及ぼすエタノールの影響" 神経精神薬理. 17. 737-748 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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