(1)ヒトHKIIのcDNAを発現ベクターに挿入し、これに3'端に6個のヒスチジンをコードするオリゴヌクレオチドを挿入し、大腸菌にトランスフェクションし、発現させることには成功したが、ヒスチジンに特異的な結合するニッケルカラムにて、HKIIを分離、精製については精製段階において活性が低下し、回収率も低下し、精製に適さないと考えられた。従って、別のベクターを使用し、GSTをコードするDNAを挿入し、同様に大腸菌において発現させ、グルタチオンカラムにて抽出、精製したところ、完全には、精製できなかったが、その活性は比較的保たれていた。しかし、Kmは報告されている値よりやや大きく、GSTのHKIIに結合している影響ともかんがえられた。これらの方法により、HKIIのミュテーションをDNAにおいて作製し、その活性を見ることにより、そのDNA部分がHKIIの活性あるいは、G-6-Pに影響をうけるかということを解析することは可能であると考えられる。 (2)Oocyteにおいては、HKIIの発現、活性はみられたが、GLUT4の発現が細胞膜にみられず、HKIIとGLUT4とを組み合わせることはできなかった。しかし、HKIIとGLUT3同時発現する事には成功した。その発言は各々、抽出物のイムノブロット、及び活性の測定にて確認され、また。in vivoでのアッセイも成功した。しかし、本来、Oocyteに存在するHKあるいは、代謝産物であるG-6-Pの影響もあり、抽出物における活性と、in vivoのアッセイでの活性に違いがあり、現在その理由も含め、検討中である。
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