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家族性LCAT欠損症の遺伝子解析

研究課題

研究課題/領域番号 07770852
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 内分泌・代謝学
研究機関(財)冲中記念成人病研究所

研究代表者

大久保 実  財団法人冲中記念成人病研究所, 研究員 (60241238)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードLCAT欠損症 / 遺伝子解析 / 低HDLコレステロール血症 / ミスセンス変異
研究概要

95年度の研究により、Lecithin : cholesterol acyltransferase(LCAT)欠損症患者の遺伝子解析を行い、新しいLCAT遺伝子変異(Asn^5→lle)を明らかにした。
患者は著しい低HDLコレステロール血症(2mg/dl)と角膜混濁、貧血、蛋白尿を示した66才の男性で、LCAT活性は正常の17.7%,LCAT蛋白量は正常の7.9%に著減していた。この患者のLCAT遺伝子の5つのエクソンすべてとエクソン-イントロン接合部の塩基配列を解析し、エクソン1にAからTへの点変異を同定した。これは、LCAT蛋白の5番目のアミノ酸をアスパラギン(AAT)からイソロイシン(ATT)に置換するミスセンス変異(Asn^5→lle)であった。これは今まで報告がない新しい変異である。同部位以外は正常の塩基配列に一致した。PCR産物に制限酵素多型(RFLP)が生じるようなミスマッチを導入したプライマーを作製し、これを利用した分析の結果、患者はA→T点変異のホモ接合体であることが判明した。この変異は正常対照には認められなかった。
患者の血清LCAT活性は正常の約10%前後に低下しているが、LCAT蛋白量にも同程度の低下が見られた。これはほぼ正常な活性を持つLCATが細胞内で合成され、その分泌過程に障害が存在するためと推測される。したがって、患者の変異部位(Asn^5)はLCAT蛋白の分泌に重要と考えられた。
以上の成果は、一部を1996年度日本内科学会総会で発表し、現在英文誌に投稿中である。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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