研究課題/領域番号 |
07770858
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
花園 豊 東京大学, 医学部(病), 助手 (70251246)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 造血因子 / 情報伝達 / リン酸化 / 受容体 / 白血病 / 癌遺伝子 |
研究概要 |
GM-CSFの細胞内情報伝達機構を解明するため、GM-CSF受容体のリン酸化からRasの活性化に至るまでの情報伝達経路の解析を行った。Rasの活性化にVavが関与していること、guanine nucleotide exchange factorであるVavは造血細胞に特異的に発現していることにより、本研究ではVavのGM-CSF情報伝達系における役割に注目した。 ヒト白血病細胞株UT-7においてGM-CSF刺激を行うと、刺激後1分以内にVavのチロシンリン酸化が観察された。さらにVavとアダプター分子であるGrb2/Ashとの関連を検討した結果、GM-CSFの刺激の有無に関わらずVavとGrb2/Ashが共沈した。この結合はGrb2/AshのSH3ドメインを介することを明らかとなった。 以上の結果より、GM-CSF刺激によりGrb2/Ash-Vav-Rasの経路の活性化が明らかとなった。さらに新たな情報伝達分子であるc-cblに注目して同様の実験を行った。その結果、UT-7細胞においてGM-CSF刺激によりc-cblのチロシンリン酸化が観察された。またGM-CSFの刺激に関わらずGrb2/Ashとc-cblが共沈した。この結合はGrb2/AshのSH3ドメインを介することが明らかとなった。c-cblのRasの活性化への関与は明らかではないことより、c-cblはVavとは異なる経路において情報伝達に関与している可能性が示唆された。またGrb2/Ashは以上2つの経路においてアダプター分子としての役割をはたしてることも明らかとなった。
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