平成7年度 家兎よりコラゲナーゼ消化法を用いて初代培養胃粘膜細胞を作製し48時間培養皿にて培養しconfuluent monolayer cell aheet を作成してシリコンtipをもちいて一定面積の人工損傷をつくり、培養液にヘリコバクター ピロリの培養上清を加えた群と加えなかった群とでそのwound healingの過程をtime lapse videoとimage analyzerを用いて定量的に解析し比較検討を行った。さらにヘリコバクター ピロリはそのウレアーゼ活性によりアンモニアを介して胃粘膜障害を引き起こすことも想定されているためアンモニアも様々な濃度で培養液に加えてwound healingの過程を検討した。 結果 (1)ヘリコバクター ピロリの培養上清及びアンモニアを10mM以上加えた群ではwound healingは有意に抑制された。 (2)ヘリコバクターの上清を検討した結果、菌株によらずにすべての上清においてwound healingは遅延した。さらにCagA、VacAの検討を加味した結果その陽性、陰性にはwound healingの遅延には関係がなかった。 以上のことよりヘリコバクターによるcytotoxcity ( wound healing抑制)はアンモニアによるものも考えられるが、他に未知の物質であることも考えられ、今後その検索を含め研究を進める所存である。
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