研究課題/領域番号 |
07770954
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
吉田 昌 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20245640)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 熱傷 / 微小循環障害 / 胃 / 細動静脈シャント / 白血球 / 接着 |
研究概要 |
私共は、熱傷直後に胃静脈血白血球が産生する活性酸素が低下することを化学発光法で、熱傷5時間後に胃細動静脈シャントが開大することを血管鋳型法で報告してきた。平成7年度は胃微小循環を生体内観察し、白血球の血管内皮への接着および細動静脈シャント血流の直接観察を試みた。【方法】Wistar系雄性ラットの背部に3度30%の熱傷負荷を麻酔下に行った。微小循環の生体内観察は漿膜の一部を切除した部位より行った。 Carboxyfluorescein diacetate succinimidyl ester投与による白血球の蛍光を蛍光顕微鏡下に観察した。prevenuleとvenuleの合流点で、3分間に通過する白血球のうちrollingまたはstickingを起こす白血球の割合を算出した。Monastral Blue B(MBB)の3%suspensionを1ml/kg頚動脈より投与し、胃微小循環内での細動静脈シャント血流を検索した。【結果】rollingまたはstickingを起こす白血球の割合は熱傷前が5.7±8.8%、熱傷後15分は26.7±16.0%であり、熱傷後では有意に上昇した。熱傷5時間後ではMBBが細動脈から細静脈に流入する細動静脈シャント血流が観察されたが、熱傷負荷を行わない対照群(n=15)においては観察されなかった。【考察】熱傷15分後において胃微小循環内で白血球の血管内皮への接着が増加していた。熱傷直後から微小循環障害に白血球が関与している可能性は、胃静脈血の活性酸素の低下では否定されないと考えられた。逆に活性酸素産生能の高い白血球が微小循環内で接着を起こし、活性酸素産生能の低い白血球が末梢血に流出してくると仮定すれば、胃静脈血中の白血球が産生する活性酸素が熱傷直後に低下することを説明できる。平成7年度の実験において、世界で初めて胃細動静脈シャント血流の生体内直接観察が可能となった。熱傷後にのみ観察されることより、熱傷後の胃粘膜血流低下に細動静脈シャント血流が影響している可能性が示唆された。
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