研究課題/領域番号 |
07770995
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 佐賀医科大学 |
研究代表者 |
北原 賢二 佐賀医科大学, 医学部, 助手 (30264162)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 大腸癌 / 食道癌 / 細胞周期関連遺伝子 / サイクリン / CDK / p16^<MTS1> / p27^<KIP1> / Rb |
研究概要 |
細胞周期関連癌遺伝子・癌抑制遺伝子による細胞周期の制御と癌化との関係を明らかにする目的で、胃癌・大腸癌・食道癌の細胞株及び手術材料において、各種G1サイクリン、CDK、CDKインヒビターの発現及び遺伝子変化を検討した。その結果、胃癌47症例中7例(15%)に、大腸癌53症例中5例(9%)にサイクリンE遺伝子の増幅を、手術材料では初めて見い出した。また、大腸癌では、サイクリンE遺伝子の増幅例のうち3例でCDK2遺伝子の同時増幅を認め、胃癌においては、サイクリンE遺伝子の増幅例はすべてリンパ節転移を伴っており、サイクリンEがいわゆる癌遺伝子として癌の増殖及び進展に深く関わる因子の一つであることが示唆された。 他方、多くの食道癌細胞株において、CDKインヒビターであるp16^<MTS1>の遺伝子欠失がみられ、欠失のない細胞株では、Rb蛋白の発現が著明に減少していることを見い出し、さらに、p16^<MTS1>の遺伝子欠失のある食道癌細胞株においては、他のCDKインヒビターであるp27^<KIP1 >サイクリンD・CDK4・Rbの蛋白発現がかなり相関することを見い出した。すなわち、食道癌細胞株においては、これらの細胞周期関連因子のうち少なくともひとつに異常がおこりG1期からS期への移行が進みやすくなることで癌化と密接に関連していることが予想された。
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