研究課題/領域番号 |
07771000
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
青松 幸雄 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (60254497)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ブタ膵ラ島 / 血液灌流型バイオ人工膵 / インスリン応答能 |
研究概要 |
光架橋性polyvinyl alcohol(PVA-SbQ)と単離ブタ膵ラ島を組み合わせた血液灌流型Bioartificial Pancreas(BAP)を作製し、灌流実験を施行し、糖濃度変化に対するBAPのインスリン反応性を検討した。 コラゲナーゼ消化法、ファイコール不連続密度勾配遠心法にて単離した約5万個のブタ膵ラ島を10%PVA-SbQ溶液に混和後、ゴラスキー人工血管外壁に塗布、光照射により固着し、BAPを作製し、一方向性の灌流回路にBAPを装着し、灌流実験を行った。灌流液としてイ-グルMEMを用い、糖濃度が100mg/dlの灌流液を60分間、次に糖濃度が300mg/dlの灌流液を60分間、次に糖濃度が100mg/dlの灌流液を60分間、2ml/minにて灌流し、排液中のインスリン濃度を経時的に測定した。最初の60分間の基礎分泌濃度は、0.072μU/mlであった。糖濃度を300mg/dlにした8分後、インスリン濃度は0.128μU/mlに上昇し、10分後に0.149μU/mlと最高値、14分後に0.101μU/mlとなり、以後減少し、0.088μU/mlなった。次に糖濃度を100mg/dlにした後のインスリン濃度は0.084μU/mlとなった。 以上より、PVA-SbQを用いた血液灌流型BAPは糖濃度変化に対するインスリン応答能を有した。ドナー不足解決に向けた、ブタなどの異種膵ラ島を用いる血液灌流型バイオ人工膵の基礎的データを示し、血液灌流型バイオ人工膵移植のI型糖尿病に対する有効な治療法となる可能性が示された。
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