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新生児期開心術における安全な心筋保護法確立のための実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07771037
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 胸部外科学
研究機関福井医科大学

研究代表者

木村 哲也  福井医科大学, 医学部, 助手 (50195369)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
キーワード新生児心筋保護 / セレン
研究概要

新生児乳児期の開心術では、安全な心筋保護法の確立が望まれている。近年サイトカインやフリーラジカルの虚血再灌流傷害への影響や、セレンを構成成分とするグルタチオンペルオキシダーゼなどのフリーラジカルスカベンジャーの効果について強調されている。当教室で以前より用いてい実験系を使って、血液中の白血球や血小板、補体などを介さずに、これらの微量成分が、直接的に血管内皮などを介して、未熟な摘出心臓に対しどのように作用するかのメカニズムを探ることを、今回の研究の主たる目的とした。生後6から8日の新生仔家兎より摘出した心臓を、晶質液によるworking heart灌流装置に接続し以下の実験を行った。実験1)working heart灌流中に、サイトカインを添加した灌流液に切り替えたが、白血球や血小板、補体などを介さない実験系では、血行動態に有意な変化を認めなかった。実験2)心筋保護液として、St. Thomas'Hospital cardioplegic solusion No.2(対象群)または、さらにセレンを添加したもの(セレン添加群)のいずれかを冠動脈から注入して心停止をさせ、39℃にて20分間虚血状態とした後、再び灌流させた。虚血前後で心機能を測定した。大動脈流量の回復率は、対照群68.8%±3.3%に対しセレン添加群88.1%±8.2%と、セレン添加群で有意に良好だった(p<0.01)。心拍出量、の回復率は、対照群75.0%±5.3%に対しセレン添加群89.6%±5.4%と、有意に良好だった(p<0.01)。一回拍出量の回復率は、でも、対照群81.2%±3.1%に対しセレン添加群89.8%±7.6%と、有意に良好となった(p<0.05)。以上より、血液を使用しない新生仔兎摘出心灌流モデルでは、灌流液中のサイトカインにはあまり影響を受けないと考えられた。以前より、新生児血清セレン濃度が、成人と比べて低下していることが知られていたが、今回、セレンを心筋保護液に加えることによって、新生仔兎摘出心の虚血後の心機能の回復が改善されることがわかった。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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