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活性化アストロサイトの神経栄養効果における細胞接着因子、細胞外マトリックスの役割

研究課題

研究課題/領域番号 07771116
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 脳神経外科学
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

稲葉 真  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00245507)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード神経細胞接着分子(NCAM) / アストロサイト / 神経細胞 / サイトカイン / TGF-β1
研究概要

当教室では、サイトカインにより活性化されたアストロサイトが、脳損傷時の神経機能維持、再生に重要な役割を果たしていると想定し、fibroblast growth factor(FGF)、trnsforming growth factor-β1(TGF-β1)などの、脳に障害が生じた際に供給される各種サイトカインが、アストロサイトによるNGFをはじめとする様々なneurotrophic factorの産生もしくは分泌を増強することを明らかにしてきた。本年度は、これらの液性因子に加え、アストロサイト、神経細胞に発現している細胞接着因子のサイトカインによる発現調節を解明することを目的とした。
1.ラット新生仔海馬由来アストロサイト、ラット胎生17日大脳皮質由来神経細胞の初代培養系を、basic FGF,TGF-β1,interleukin-1β(IL-1β),tumor necrosis factor-α(TNF-α)にて刺激した後、細胞膜成分を分離した。これら細胞膜成分に存在するNCAM(neural cell adhesion molecule)を、Western blot analysisにより検出し、image analyzing systemにより定量化した。その結果、培養アストロサイトには、180,140,120kD-NCAM、培養神経細胞には、180,140kD-NCAMが発現しており、TGF-β1の刺激により、アストロサイトに発現しているNCAMの各アイソフォームでの発現の増加が認められた。
2.同様にアストロサイトの初代培養を行い、その培養上清(ACM)、また上記サイトカインにて刺激した培養上清(SACM)を神経細胞の初代培養系に作用させ、1と同様にNCAMの発現を検討した。その結果、ACM,SACMでは、神経細胞に発現しているNCAMに明らかな変化は認められなかった。
結論として、神経細胞に発現しているNCAMには、変化は認められなかったものの、アストロサイトに発現しているNCAMは、TGF-β1により発現調節を受けていることが明らかとなった。これにより、サイトカインにより刺激されたアストロサイトは、液性因子の産生、分泌を増強することに加え、自らに発現しているNCAM等の細胞接着因子を調節することにより、障害された神経回路網の修復に一役を担っている可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 稲葉真: "サイトカインによるアストロサイトにおける神経細胞接着分子(NCAM)の発現調節" 神経免疫研究. Vol.8. 139-144 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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