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癌転移脊椎の臨床的安定性に関する研究:切迫病的骨折の診断基準と治療指針の作成

研究課題

研究課題/領域番号 07771133
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 整形外科学
研究機関北海道大学

研究代表者

種市 洋  北海道大学, 医学部・附属病院, 助手 (10261299)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード転移性脊椎腫瘍 / 切迫椎体圧潰 / 危険因子
研究概要

脊椎癌転移に続発する椎体圧潰は不安定性による疼痛、腫瘍や圧潰椎体組織の脊柱管内陥入による神経障害を引き起こし、末期癌患者のQOLを著しく低下させる。椎体圧潰の予防は放射線療法や脊柱再建術により達成されるが、適切な治療時期や治療法選択には椎体圧潰の切迫期を決定することが重要である。本研究では悪性腫瘍転移胸・腰椎における病的椎体圧潰の危険因子を分析し、切迫椎体圧潰の時期を予測した。以下に椎体圧潰の危険因子に関する多重ロジスティック・モデルの解析結果を示す。胸椎では(1)助椎間接破壊(odds比:10.17;p=0.021)と(2)椎体における転移巣の大きさ(腫瘍占拠率が10%増加したときのodds比:2.44;p=0.032)が重要な危険因子であり、一方、胸腰椎・腰椎では、危険因子は(1)転移巣の大きさ(腫瘍占拠率が10%増加したときのodds比:4.35;p=0.002)と(2)椎弓根破壊(odds比:297.08;p=0.009)であった。椎体圧潰の発生確率が概ね0.5(50%)になる場合を切迫椎体圧潰(impending vertebral collapse)と定義すると、胸椎では腫瘍占拠率が50-60%であるか、または、占拠率25-30%でも肋椎関節破壊を伴うものがこれに該当した。一方、胸腰椎・腰椎では占拠率が35-40%か、または、20-25%でも椎弓根などの破壊を伴う場合が切迫椎体圧潰と診断された。切迫椎体圧潰という概念の導入は転移性脊椎腫瘍に対する適切な治療法および治療時期の決定に重要な意味を持ち、患者の高いQOLの獲得・維持に有用と考えられた。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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