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脳虚血後の組織傷害と記憶障害の経時的変化に対する軽度脳低温の作用

研究課題

研究課題/領域番号 07771240
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関山口大学

研究代表者

佐野 隆信  山口大学, 医学部・附属病院, 助手 (40243670)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード一過性脳虚血 / 軽度脳低温 / 脳障害 / 記憶機能 / 海馬CA1領域 / 樹状突起密度 / コンピュータ画像処理
研究概要

一過性脳虚血後の記憶機能と神経細胞間ネットワークの関連に対する軽度脳低温の作用について,以下のごとく研究を進め結果を得た.
絶食にしたラットをイソフルランで麻酔し,対照群と脳低温群の2群に分けた.対照群は頭蓋温を37〜38℃に,脳低温群は34〜35℃に維持した.10分間の前脳虚血後,回復させた.ラットをいずれの群に属すかわからないようにして,一週間後あるいは4週間後から虚血後神経障害評価を開始した.まず5日間連続して水迷路法を行い,記憶機能を検査した.5日目に脳を潅流固定し,微小管関連蛋白2(microtubuleassociatedptrotein2;MAP2)抗体を用いた免疫染色法で海馬CA1領域の樹状突起密度を求めた.海馬CA1領域の染色濃度をコンピュータで処理し,非虚血ラットに対する比率として表現することによって、客観性をもたせた.1週間後では,記憶機能および樹状突起密度とも対照群と比べて脳低温群が良好に保持されていた.4週間後では対照群は記憶機能が1週間後と比べて良好であり,脳低温群との差はみられなかった.また海馬CA1領域の樹状突起密度は脳低温群では,1週間後と比べて少ない傾向があり,対照群と比べて差はみられなかった.以上より,一過性脳虚血後の記憶機能は時間経過とともに改善する可能性があり,海馬CA1領域の樹状突起密度のみで規定されるものではなく,脳の他の部位との関連がより重要であることが示唆された.軽度脳低温が一過性脳虚血後の脳障害を軽減する作用は,特に亜急性期に著明であることが明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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