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薬剤性腎障害時にみられる尿中γ-GTPとその測定の有用性

研究課題

研究課題/領域番号 07771328
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 泌尿器科学
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

古田 希  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (70190155)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード薬剤性腎障害 / シスプラチン / セファロリジン / ゲンタマイシン / γ-GTP
研究概要

薬剤性腎障害のうち、とくに近位尿細管障害をきたす代表的薬剤であるCisplatin(CDDP),Cephaloridine(CER)およびGentamicin(GM)について、障害時の尿中γ-GTP測定の有用性を評価した。
Fischer344ラット(雄,8週齢)に、LD_<50>の75%濃度のCDDP(7mg/kg),CER(2000mg/kg),GM(500mg/kg)を腹腔内投与し、1,3,7,14日目に血清Cr値,Ccr,尿中γ-GTP値を測定し、腎組織学的変化と比較した。
CDDP投与群では、投与後3日目から血清Cr値の上昇,Ccrの低下傾向がみられ、7日目に最高となった。尿中γ-GTP値は、3日目がピークであった。組織学的には、投与後3日目すでに尿細管上皮S_3部の刷子縁の脱落を伴う細胞壊死が観察された。CER投与群では、投与後12時間目の早期から血清Cr値の上昇,Ccrの低下がみられ、3日目に最高となったが、尿中γ-GTP値は12時間目がすでにピークであった。組織学的には、投与後12時間,1日目に尿細管上皮S_1,S_2部に細胞壊死が観察された。GM投与群では、総腎機能に変化はなかったが、尿中γ-GTP値は投与後1日目に増加した。組織学的には、投与後12時間,1日目に尿細管上皮S_1,S_2部に封入小体の出現が観察された。これら3剤は、それぞれ近位尿細管障害部位が異なるにもかかわらず、3剤とも尿中γ-GTP値が早期から有意に上昇した。しかもCDDPとCER投与群では、血清Cr値やCcrの変化のに先んじて尿中γ-GTP値の変動みられ、近位尿細管障害をより鋭敏に反映していると考えられた。また組織像の比較では、CDDPやCERのような尿細管障害が著明な場合はもちろんのこと、組織像の変化が軽微なGMの場合でも、尿中γ-GTP値はその障害を鋭敏に反映することが示された。
以上の結果より、尿中γ-GTP活性の測定は、各種薬剤による尿細管障害の有用な早期検査法であることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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