研究課題/領域番号 |
07771387
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
福松 之敦 熊本大学, 医学部・附属病院, 助手 (50253753)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 卵胞発育 / マクロファージ / op / opマウス / M-CSF |
研究概要 |
卵胞発育および排卵に対するマクロファージとM-CSFの生体内での関与を知る目的で、M-CSFが欠損し各臓器のマクロファージ数が著減しているop/opマウスを用いて検討を行った。 op/opマウスとそのヘテロ接合体、さらに生後10日目よりhuman recombinant M-CSF 5μgを連日皮下投与したop/opマウスを、午前7時点灯午後7時消灯の条件下に16〜18週齢まで飼育した。腟スメアにて自然性周期を判定し、発情前期午後7時に卵巣を採取し、その連続切片にて発育および成熟卵胞数を計測した。連続切片の一部は抗マウスマクロファージモノクローナル抗体F4/80を用いて免疫組織化学的染色を行い、最大径が300μmを示す発育卵胞の切片における顆粒膜細胞およびマクロファージ数を計測した。また、発情前期午後5時に[^3H]thymidine 55kBq/gを腹腔内投与し、2時間後に卵巣を採取し、顆粒膜細胞の増殖能を検討した。さらに、発情後期午前11時に両側卵管に排出された卵の数を計測した。 その結果、発育卵胞内マクロファージ数は、op/opマウスでそのヘテロ接合体に比して有意に少なく、M-CSFの投与で増加した。発育卵胞数および成熟卵胞数も同様に、op/opマウスではそのヘテロ接合体に比して有意に少なく、M-CSFの投与で増加した。発育卵胞の顆粒膜細胞の増殖能もop/opマウスで低く、M-CSFの投与で増加した。排卵個数もop/opマウスではヘテロ接合体に比して有意に少なく、M-CSFの投与で増加した。 以上、M-CSFあるいはマクロファージが卵胞発育と排卵に促進的に作用していることが示された。
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