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中耳真珠腫上皮増殖機序におけるTGFαおよびKGFの役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07771479
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関東京慈恵会医科大学

研究代表者

志和 成紀  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (20235766)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードin situ Hybridization / 免疫組織染色 / autocrine regulation / TGFα / KGF
研究概要

真珠腫上皮においてサイトカインによる上皮増殖のautocrine regulationの存在が示唆されており、以前より我々は、ヒト中耳真珠腫組織を試料にその上皮増殖機序におけるサイトカインの関与を解明するため研究を行ってきた。今回、上皮増殖を促進するサイトカインであるTGFαと表皮細胞の増殖・分化を促すKGFに注目し、中耳真珠腫組織におけるTGFα、KGFの局在を明らかにし、上皮下結合組織内の細胞動態とあわせて検討することを研究の主眼した。
結果は、TGFαは免疫組織学的検索では対照である外耳道皮膚と真珠腫上皮の間には特徴的な差は認められなかった。一方、in situ Hybridization法ではTGF-mRNAのシグナルの発現は、5例の基底細胞層及び傍基底細胞層を中心に強いシグナルが認められ、そのうち上皮下結合組織中の炎症細胞の浸潤が多い2例については上層まで発現が認められた。それに対し、外耳道皮膚では基底細胞層を中心に弱いシグナルが散見されたのみであった。KGFについてもin situ Hybridization法を用いて検討を行った。KGFmRNAのシグナルの発現は、上皮下結合組織が厚く、炎症細胞の多い3例で発現が認められたが、外耳道皮膚では全く発現が認められなかった。従って、TGFαもKGFも真珠腫上皮下の結合組織内の炎症細胞の多寡によって発現が影響されることがわかった。しかも、同一組織内でも部位によって炎症細胞の浸潤度が異なり、それにより発現が影響される傾向が強かった。我々は、これを組織内微小環境の差異として捉え、今後の研究において考慮するつもりである。
今回、以上のほかに表皮ケラチノサイトの培養を行い、IL-1αやTGFαなどの成長因子、サイトカインの動態についても、KGFを用いて研究を行う予定ではあったが、抗KGF抗体の開発が間に合わなかったため、次回の課題としたい。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 志和成紀、他: "中耳真珠腫組織におけるTGF-αの発現について" Otology Japan. 4. 99 (1994)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Masanori Shiwa, et al: "Involvement of Interleukin-1 in middle ear cholesteatoma" Am J of Otolaryngol. 9. 319-324 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 志和成紀、他: "中耳真珠腫組織におけるKGF-receptor mRNAの発現" Otology Japan. 5. 403 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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