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ウサギの内リンパ嚢破壊による前庭の機能的および形態学的変化

研究課題

研究課題/領域番号 07771507
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関久留米大学

研究代表者

山口 勝矢  久留米大学, 医学部, 講師 (20191223)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード内リンパ水腫 / 半規管膨大部稜 / 電子顕微鏡
研究概要

本研究では、内リンパ嚢の障害が前庭の機能および形態に対してどのような影響を与えるかを調べることを目的とした。
対象は、成熟した健康な体重2〜3kgの黒眼のウサギ20羽を用いた。
方法はウサギの内リンパ嚢を露出しこれを破壊除去し、内リンパ嚢遠位端を骨蝋を充填した。この内リンパ嚢閉塞術の前後に頭位検査、自発眼振検査、回転眼振検査、温度眼振検査を行い前庭機能の変化を観察し、さらにその後、半規管膨大部稜を摘出し透過電顕で微細変化を観察した。
結果は、前庭機能検査では、内リンパ嚢閉塞術の前後で、頭位検査、自発眼振検査、回転眼振検査では有意な変化は認められなかったが、温度眼振検査では20例中9例に患側の半規管機能低下が認められた。半規管膨大部稜の微細変化は、有毛細胞、支持細胞の細胞質の空胞化、ミトコンドリアの膨化、変性が20例中11例に認められ、コントロール群では、全例同様の変化がなかったことを確認した。また有毛細胞内のライソゾームや細胞核、感覚毛には明らかな変化は認められなかった。神経杯に関しては、20例中4例に神経杯内に空胞の形成が認められたが、コントロール群と比べて有意な変化はなかった。有毛細胞と支持細胞の変性の違いに有意な差はなく、両細胞に同等の変性が生じていることがわかった。また温度眼振検査で半規管機能低下を認めた例は、全例有毛細胞に変性が認められた。
以上より、内リンパ嚢の機能障害は前庭器の微細な組織学的変化をもたらし特に有毛細胞、支持細胞の細胞質内の空胞化、ミトコンドリアの変性が認められた。これに対してライソゾーム、核、神経杯には有意な変化はないことがわかった。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 山口勝矢: "ウサギの内リンパ嚢破壊による前庭の機能的および形態学的変化" 耳鼻と臨床. 39. 533-541 (1993)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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