研究課題/領域番号 |
07771601
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
形態系基礎歯科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
大島 勇人 新潟大学, 歯学部, 助手 (70251824)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 歯髄 / 免疫組織化学 / 酵素組織化学 / 抗原提示細胞 / ラット / 大食細胞 / 樹状細胞 |
研究概要 |
申請者は平成7年度科学研究費補助金を受け、齧歯類(ラット)正常歯髄および歯牙切削後の歯髄における抗原提示細胞の機能、特に大食細胞と樹状細胞の機能の異同を免疫組織化学的、酵素組織化学・細胞化学的に検索し、歯髄の免疫防御機構に関して以下の事を明らかにした。 1.正常歯髄における抗原提示細胞の機能について 常生歯正常歯髄におけるAzo色素法・鉛塩法によるACPase活性の検出を行なった結果、歯髄中央部にはACPase強陽性の細胞が存在するのに対し、象牙芽細胞層内有窓性毛細血管に付随する細胞は弱いACPase活性を示した。ACPase活性検出後にクラスIIMHC抗原を認識するOX6モノクロナール抗体による免疫染色を施す二重染色を行なった結果、有窓性毛細血管に付随する象牙芽細胞層内抗原提示細胞はACPase活性が弱いことが明らかとなり、貧食能のない樹状細胞であると思われた。一方、切縁側の歯髄で数が増加するACPase強陽性の細胞は変性した象牙芽細胞の処理にあたる大食細胞であると思われた。 2.象牙質切削による歯髄組織の変化と抗原提示細胞の機能について 歯牙切削後の歯髄における抗原提示細胞の動態を検索し、歯牙切削後初期に象牙細管の中に突起を伸ばす抗原提示細胞について報告し(Connect.Tissue Res.,1995)、歯髄抗原提示細胞が露出した象牙細管経由の外来刺激に対する歯髄防衛の最前線におけるセンサー細胞として機能していることが明らかとなった。今後は、窩洞形成後の歯髄についても免疫組織化学的手法に加え酵素組織化学的手法を検索し、歯髄における抗原提示細胞の機能ならびに大食細胞と樹状細胞の異同を明らかにしていきたい。
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