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アンタイセンス・アメロゲニン オリゴヌクレオチドを用いたエナメル質形成の抑制

研究課題

研究課題/領域番号 07771635
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 形態系基礎歯科学
研究機関日本大学

研究代表者

若尾 孝一  日本大学, 歯学部, 助手 (60175057)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードorgan culture / ameloblast / amelogenin / antisense-oligonucleotide / amelogenesis / in situ Hybridization
研究概要

1.研究目的
マウス胎生期臼歯歯胚の器官培養を行い、amelogenin mRNAに対するantisense-oligonucleotideを使用してamelogeninの合成を指令とするmRNAの発現をブロックすることによって、amelogeninの合成分泌障害を引き起し、エナメル質のクリスタル形成とエナメル芽細胞の形態に与える影響を形態学的に検索することである。
2.研究方法
材料と方法(1)マウス胎生期18日の胎児から、実態顕微鏡下で第一臼歯歯胚を注意深く取り出し、一般器官培養したものとα-MEM培地にantisense5′ AGGTGGTAGGGGCAT3′およびsense5′ ATGCCCCTACCACCT3′の塩基配列を持つ合成oligonucleotidを10μM添加し、37℃、5%CO_2-50%O_2レベルで2,4,7日間培養を行った。(2)器官培養で得られた歯胚を1%glutaraldehyde溶液および4%paraformaldehyde溶液を用いて30分間固定しを行い、脱水後、Epon812およびパラフィンに包埋し、歯胚が頬舌的に従断されるように光顕試料を作製した。(3)in situ Hybridization(ISH) 一般器官培養で得られた歯胚の切片をマウスamelogenin全翻訳領域を含むcDNA1, 600bpを用いて、antisenseおよびsense鎖RNA probeを作製した。
3.研究結果
〈一般器官培養〉
器官培養を行った歯胚では、培養後2日から4日で象牙質、7日後では咬頭部にエナメル質が形成された。
ISHでは、amelogenin mRNAの遺伝子発現は培養4日および7日後のエナメル芽細胞に見られた。
〈antisenseおよびsense-oligonucleotideを使用しての培養〉
培養液にantisenseを加えて培養を行い2日後のものでは象牙質形成が見られ、培養7日後では咬頭部に象牙質が数十ミクロン形成された。また培養7日後の歯胚では、咬頭のエナメル芽細胞は高円柱状の外形を示したが、遠心端細胞質にはTomesの突起が見られずその下層にはエナメル質形成は見られなかった。senseを加え培養を行ったものでは培養後7日後ではエナメル芽細胞および象牙芽細胞、歯髄細胞は一般培養を行った歯胚と同様の形態を示した。また極めて薄いエナメルの層が観察された。
結論
amelogenin mRNAに結合するantisense-oligonucleotideを加えて臼歯歯胚の器官培養を行ったが、7日間培養を行ったものでもエナメル芽細胞は、高円柱状の外形を示したがエナメル質は形成されなかった。この実験結果はantisense-oligonucleotideによってエナメル質形成不全が生じる事を証明するのである。今後、エナメル芽細胞に及ぼす形態学的な変化をさらに検討したい。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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