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筋感覚と歯根膜感覚による咀嚼力の自動調節能に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07771656
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 機能系基礎歯科学
研究機関大阪大学

研究代表者

日高 修 (中村 修)  大阪大学, 歯学部, 助手 (30252696)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード咀嚼運動 / 歯根膜 / 筋紡錘 / ウサギ
研究概要

1.咀嚼力調節の整理機構を明らかにするために、麻酔したウサギの大脳皮質誘発性の顎運動を咀嚼時の顎運動のモデルとして用いた。咀嚼する物体の硬さを変化させた場合、咀嚼力、筋活動および顎運動パターンにどのような影響が生じるかを定量的に評価し、さらに、三叉神経の上顎神経と下歯槽神経を切断したときの影響について分析した。
2.垂直方向の咀嚼力を測定するために、下顎の第1、2臼歯の歯冠を削除した部位に小型の圧力トランスデューサーを装着した。顎運動中に上顎臼歯と圧力トランスデューサーの間にテスト試料を挿入して、咀嚼力、咬筋と顎二腹筋の筋電図および顎運動を同時記録した。テスト試料にはポリウレタンを用いて作製した硬さの異なる5種類の小片を用意した。
3.咀嚼力への影響としては、1)ピーク値と力積はともに挿入された試料の硬さに応じて変化した、2)咀嚼力の立ち上がり速度は噛ませるテスト試料の硬さが硬いほど速くなった、しかし、3)持続時間は試料の硬さを変えても著しくは変化しなかった。
4.咬筋の積分活動量および活動持続時間は、いずれも試料が硬くなるに伴い増大した。
5.試料が硬くなるに伴い、最小開口度(上下顎間距離)は増大したが最大開口度自体は有意に変化しなかった。咬合相における下顎の側方運動は、試料挿入により増大したが、試料の硬さに応じては変化しなかった。
6.咀嚼力、筋活動および顎運動の各項目は神経切断後においても試料の硬さに応じて変化した。しかし、以下の分析値は神経切断によって有意に減少した。1)咀嚼力の持続時間および立ち上がり速度;2)咬筋活動の持続時間;3)最大開口度、開閉口距離および側方運動距離。
以上の結果より、咀嚼力は咀嚼する物体の硬さに比例して変化すること、また口腔内の感覚受容器、おそらく歯根膜受容器は、物を噛むときの咀嚼力の急速な立ち上がりに関与しており、一方、口腔外の感覚受容器、おそらく閉口筋中の筋紡錘は、咀嚼力のその後の漸進的な形成に関与しているのであろう。試料の硬さに応じて変化する咀嚼力は、その大部分が筋紡錘の働きによると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] R.Matsuo: "Neural activity of chorda tympani mechanosensitive fibers during licking behavior in rats" Brain Research. 689. 289-298 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] T.Morimoto: "Brain and Oral Functions" Elsevier, 10 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] T.Morimoto: "Alph and Gamma Motor System" Plenum Press, 3 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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