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歯髄炎におけるマクロファージアポトーシスの神経伝達物質による制御とその意義

研究課題

研究課題/領域番号 07771674
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 機能系基礎歯科学
研究機関東邦大学

研究代表者

東 祐太郎  東邦大学, 薬学部, 助手 (80231918)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードサブスタンスP / アポトーシス / マクロファージ / 歯髄炎 / チロシンキナーゼ
研究概要

サブスタンスPをはじめとした種々神経伝達物質はその起炎性物質としての作用から、神経性炎症免疫反応に関与していることが知られている。そこで本研究では神経伝達物質の中からサブスタンスPを選び、そのアポトーシスに対する作用を検討した。その結果、血清未添加培養によるU937のアポトーシスがサブスタンスPにより抑制されること、そしてその際、細胞内チロシンリン酸化タンパクが増加することを確認した。サブスタンスPによるチロシンリン酸化は特にdetergent不溶性タンパク分画で顕著であり、30-70kDまでの広い範囲で数多くのタンパクのチロシンリン酸化が認められたことから、これらタンパクのチロシンリン酸化によるアポトーシスの制御機構の存在が示唆された。しかし、血清添加時にチロシンキナーゼ阻害剤ハービマイシンAが誘発するアポトーシスへのサブスタンスPの作用についても検討したところ、ハービマイシンAによるアポトーシスはサブスタンスPによりコントロールレベルまで阻害され、チロシンキナーゼの直接の関与には否定的な結果が得られた。そのためサブスタンスPによる刺激伝達系には複雑で巧妙な機構の存在が示唆されたが、その詳細については今後の検討課題である。また、血清未添加誘導アポトーシスを、サブスタンスPと同様にチロシンリン酸化を伴って抑制するサイトカイン(IL-1、TNF-α)との共存下における影響を検討した。その結果サブスタンスPはIL-1については特に影響を認めなかったものの、TNF-αでは逆にアポトーシスの誘発が強められた。TNF-αについてはそれ自身血清添加条件でアポトーシスを誘発させるという報告もあり、現在、その機構については検討中である。
以上のことから、サブスタンスPがチロシンリン酸化を介した複雑な情報伝達によりU937を活性化させ、アポトーシスを抑制することが示唆された。そのため、歯髄炎の炎症巣ではサブスタンスPがこれら炎症細胞のアポトーシスを抑制することで炎症免疫反応を活性化し、病態を修飾しているものと考えられた。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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