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歯芽移動時の疼痛により活性化するプロトオンコジンが引き起こす脳細胞代謝の変化

研究課題

研究課題/領域番号 07772049
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 矯正・小児・社会系歯学
研究機関昭和大学

研究代表者

小澤 浩之  昭和大学, 歯学部, 助手 (00224220)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード矯正的歯牙移動 / 疼痛 / プロトオンコジン / c-fos / リセプター / カルシウムイオン
研究概要

【目的】矯正的歯牙移動時の疼痛により、プロトオンコジンのひとつであるFos陽性細胞が脳に発現することが明らかとなり、これが、中枢神経における可塑性、持続性疼痛と関連が深い現象として注目されているが、c-fos発現に際するメカニズムはまだ解明されていない。そこで、メカニズム解明の第一歩として、中枢神経細胞の持つリセプターのagonist、antagonistをそれぞれ前投与したratについて、矯正刺激に伴うFos陽性細胞の三叉神経脊髄路核尾側亜核(S.P5C)、中間亜核(SP5I)における分布を比較することにより、c-fos発現における各リセプターの関与を検討した。
【方法】1) Urethane, α-chloralose麻酔下で、Wistar ratを4群に分け、L4-5の硬膜下にI群: 0.9%saline,II群: NMDA, MK-801 III群: AMPA, CNQX IV群: phorbol ester, AP-3をそれぞれ注入し、15分後に上顎中切歯を200gで離開する矯正刺激を加えた。各群とも刺激2時間後に4%paraformaldehyde溶液で灌流固定し脳幹部の凍結切片作成後、抗c-fos抗体を用いたABCによりSP5およびSP5IにおけるFOS陽性細胞を免疫組織学的に検索した。
【結果および考察】I群では、SP5C吻尾側の広範囲にわたって外側表層に陽性細胞が認められたが、SP5Iには見られなかった。II群では、MK-801注入によりSP5Cの陽性細胞数は著しく減少し、c-fos発現の抑制が見られた。また、NMDA注入により、SP5Cの広範囲における陽性細胞数の増加と、SP5I尾側に陽性細胞の分布拡大が認められた。III、IV群では、AMPAおよびmetabortropic receptorのantagonist投与によるc-fos発現の細胞数、分布には著しい減少が認められず、またantagonist注入による発現の増加も見られなかった。以上の結果から、矯正刺激に伴う疼痛によるSP5Cにおけるc-fos発現は、主としてNMDA receptorを介するCa^<2+>細胞内流入により惹起されるものと考えられる。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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