研究課題/領域番号 |
07772091
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
新藤 充 東京大学, 薬学部, 助手 (40226345)
|
研究期間 (年度) |
1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 炭素炭素結合形成反応 / リチウムエノラート / アルキル化反応 / テトラアミン / 複合錯体 / 反応活性化剤 / リチウムブロミド |
研究概要 |
有機合成化学上基本的な炭素炭素結合形成反応であるリチウムケトエノラートのアルキル化反応の高機能活性化剤の開発を目的として、種々の多座配位型アミン(モノアミン、ジアミン、トリアミン、テトラアミン)及びアミノエーテルを反応活性化剤として設計、合成し、テトラロンのリチウムエノラートのベンジル化反応に適用し、それらの機能評価を様々な条件(溶媒、温度、濃度、時間、添加剤)で行った。その結果、ヘキサメチルテトラアミンが最高の活性化能を示し、高収率、高選択的(モノベンジル化とジベンジル化の生成化)に所望の2-ベンジルテトラロンを与えることが判明した。これは、従来活性化剤として汎用されてきたがその発ガン性ゆえ使用が問題視されているHMPAよりもはるかに高い活性化能を示している。更に最適条件を検討したところ、リチウムブロミド共存下でより高効率で生成物を与えることを見出した。四配座型であるテトラアミンとリチウムエノラート、リチウムブロミドの三者が複合錯体を形成することでエノラートの会合状態を変化させ反応を活性化したものと考えられる。またアルキル化剤と錯体との積極的な相互作用、すなわちアルキル化剤の活性化の可能性も否定できない。 以上の結果はケトンα位のアルキル化に実用的な新手法を提供するだけでなく、リチウムエノラートの会合状態と反応性について新たな知見を提示するものである。
|