研究課題/領域番号 |
07772138
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理系薬学
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研究機関 | 埼玉工業大学 |
研究代表者 |
長谷部 靖 埼玉工業大学, 工学部, 講師 (20212144)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 遺伝子 / DNA固定化膜 / 変異原センサ / 薬物センサ |
研究概要 |
1)核酸の触媒反応特性およびメカニズムの解明 銅(II)イオンを含有する核酸(DNA)が、ジチオスレイトール(DTT)やアミノエタンチオール(AET)などのある種のSII化合物に対して、酸化触媒作用を示すことを、速度論的、分光学的な手法を用いて次実証することを目的として研究を行った。 その結果、この応答には核酸の塩基対間に結合した銅(II)イオンが直接関与し、分子状酸素によるDTTやAETの酸化反応の触媒として機能することがESRにより明らかとなった。また、この際消費された酸素はOIIラジカルを経て最終的に水に変換されることをスピントラップ法により確認した。さらに、DNA-Cu錯体はアスコルビン酸やフェロシアンイオンおよびNADHなどの他の還元剤に対しては全く応答を示さず、DNAの立体構造がある種の特異性を発現することが示唆された。以上、DNA-Cu錯体がミカエリスーメンテン型の速度論に従ってある種のSH化合物の酸化反応を触媒することが解明できた。 2)遺伝子固定化膜を用いた変異原および薬物センサの開発 DNA-Cu錯体のSH化合物に対する触媒作用が、遺伝子結合性薬物により濃度依存的に抑制される現象に着目し、遺伝子固定化膜を感応素子とする変異原センサの開発を行った。DNA(from calf thymus)を包括固定化したポリアクリルアミドゲルを酸素電極に装着しEDTA処理後、銅(II)イオン溶液中に浸しセンサーの感応膜とした。AETによる酸化触媒電流が得られた後、キナクリンやアクリジンオレンジなどの遺伝子結合性薬物を添加して阻害電流を記録した。AET10mMで得られたキナクリンの阻害電流と薬物濃度は10^<-7>M〜10^<-4>Mの濃度領域で直線的な相関関係を示し、簡単な膜の洗浄操作により繰り返し測定が可能であった。以上、DNA-金属錯体固定化膜はある種の薬物の分子認識膜として有用であり、新しい測定原理に基づく変異原センサーを創案することができた。
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