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H^+,K^+‐ATPaseファミリーの構造-機能相関についての分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07772159
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生物系薬学
研究機関富山医科薬科大学

研究代表者

浅野 真司  富山医科薬科大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (90167891)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードH^+,K^+‐ATPase / プロトンポンプ / 胃酸分泌 / 能動輸送 / 部位特異的変異導入 / イオン認識 / 遺伝子発現
研究概要

1.胃H^+,K^+‐ATPaseの機能的な発現について
胃H^+,K^+‐ATPaseは胃酸の分泌に携わるプロトンポンプである。これまで、このポンプについてはcDNAを機能的に発現することができなかったため、ポンプの構造と機能との関連についての研究が進んでいなかった。
私は、ウサギの胃H^+,K^+‐ATPaseのα、βサブユニットのcDNAに修飾を施したのち、ヒト腎臓由来の培養細胞、HEK‐293に導入することによってこのATPaseを機能的に発現させることに成功した。
2.胃H^+,K^+‐ATPaseの触媒中心やイオン認識部位への部位特異的な変異導入について
前項に述べた機能的な発現系を用いて、H^+,K^+‐ATPaseの触媒中心やイオン認識部位に変異を導入し、その機能的な変化を観察した。
触媒中心にリン酸化部位(Asp‐387)に変異を導入すると、変異体はすべて活性を失った。Asp→Gluという形でカルボキシル基を保持して側鎖の大きさを変えただけでも失活がおこった。このことから、リン酸化部位には厳格な一定の構造が要求されるものと考えられた。
また、αサブユニットの4番目の膜貫通領域(M4)に存在するグルタミン酸残基(Glu‐345)に変異を導入すると、多くの変異体は活性を完全に失ったが、グルタミン変異体(E345Q)は、野生型の約40%の活性を保持した。この変異体は、K^+に対する親和性が低下するとともに、ATPに対する親和性が上昇していた。
このことから、Glu‐345がK^+の認識に関与していること、またGlu‐345と原形質側のリン酸化部位Asp387、ATP結合部位Lys‐519をつなぐM4セグメントがATPの加水分解とイオンの認識、輸送とを結びつけるエネルギー伝達に重要な役割を果たすものと考えられた。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shinji Asano: "Functional Expression of Gastric H^+,K^+‐ATPase and Site‐directed Mutagenesis of the Putative Cation Binding Site and the Catalytic Center" Journal of Biological Chemistry. 271. 2740-2745 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 浅野 真司: "生物薬科学実験講座 ホルモン、生理活性物質" 広川書店, 256 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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