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微小核融合法による不活性化中心の解析

研究課題

研究課題/領域番号 07772228
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 人類遺伝学
研究機関北海道大学

研究代表者

吉田 郁也  北海道大学, 遺伝子実験施設, 助手 (90240275)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード不活性X染色体 / 不活性化中心 / マウスEC細胞 / 微小核細胞融合法 / Xist遺伝子
研究概要

(1)再活性化における不活性化中心(XIC)の役割:
XIC領域を失ったヒト不活性X染色体を持つ放射線雑種を作製した後、この染色体を微小核細胞融合法でマウス胚性腫瘍(EC)細胞株OTF9-63に導入した。得られたいずれのクローンにおいても導入されたヒトX染色体断片はXIC領域の有無に関わりなく再活性化されたことが不活性X染色体の細胞学的特徴である晩期複製の消失や、ヒトX連鎖遺伝子の発現回復などから明らかになった。この結果は不活性X染色体の活性化過程にはXICが不要であることを示しており、体細胞分裂での不活性化状態の維持にXICが不要であることを示したBrown and Willard(1994)の結果に続いて、XICの機能が従来考えられていたものとは異なり不活性化開始に限定される可能性を示した。我々は先に不活性X染色体の再活性化はXIC領域とそれ以外の染色体領域では独立に制御されていることを示したが、今回の結果はこの事実ともよく一致する。
最近、XICにマップされ不活性化の開始に関与する遺伝子Xistの産物(RNA)が間期核中の凝縮した不活性X染色体(Barr body)上で直接DNAと結合していることが示された。我々の放射線雑種を用いればXist RNAが不活性X染色体の凝縮に必須のものであるかを検証できるであろう。
(2)ヒトXICのマウス細胞内での働き:
完全長のヒト不活性X染色体を含むマウスEC細胞でマウス、ヒトいずれのX染色体でも不活性化が起こらなかったことから、ヒトXICはマウス細胞中で機能できないと予想された。ヒトとマウスのXICには両種が分岐して以来かなりの違いが蓄積されて来たのかもしれない。いずれにせよ今回得られたヒトーマウス雑種細胞ではこれ以上の展望は望めないので、XICの機能を知るためにさらに新たな系を開発する必要がある。この目的で別種マウス由来のX染色体を持つEC、ES細胞の作製を開始している。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Yoshida,I.,Kimura,H.,&Takagi,N.: "The mouse Mcmd Gene for DNA Replication Protein P1MCM3 Maps to Bands A3-A5 on Chromosome 1 by Fluorescene in Situ Hybridization" Genomics. (in press). (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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