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11β-水酸化ステロイド脱水素酵素活性低下に起因する高血圧症の鑑別法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07772247
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 応用薬理学・医療系薬学
研究機関東京薬科大学

研究代表者

本間 真人  東京薬科大学, 薬学部, 助手 (90199589)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード11β-水酸化ステロイド脱水素酵素 / 高血圧 / コルチゾン / コルテゾール濃度比 / 糖尿病 / 慢性腎不全
研究概要

本研究では、11β-水酸化ステロイド脱水素酵素(11β-HSD)の活性を末梢血コルチゾン/コルチゾール(E/F)濃度比によって評価し、11β-HSD活性低下に基づく高血圧症例の鑑別を試みた。患者は、糖尿病44名(男性34、女性10)と慢性腎不全36名(男性21、女性15)を対象とした。まず、健常成人81名(男性50、女性31)の血圧とE/Fを測定し、E/F濃度比の標準域を設定した。E/F濃度比は、血圧と負の相関関係を示し、その分布範囲は0.103〜0.494、最頻値は0.238であった。これに対し、糖尿病、慢性腎不全患者の範囲(最頻値)は、それぞれ0.092〜0.313(0.188)、0.031〜0.140(0.088)と健常者に比べて低値であった。このことは、糖尿病、慢性腎不全の順に11β-HSD活性の低下症例の割合が多く、高血圧発症の確率が高いことを示唆している。実際に、高血圧を合併している症例の濃度比を検討すると、慢性腎不全では低値側に分布していたが、糖尿病では濃度比0.2を境に0.092〜0.193(0.150)の低値群と0.201〜0.303(0.263)の高値群に分類された。この2群を比較すると、低値群では腎機能の低下や網膜症などの合併症を伴い、高値群では肥満及び肝機能低下を特徴としていた。従って、両群の高血圧の原因は明らかに異なり、少なくとも低値群では腎機能低下に伴う11β-HSD活性低下が関与している可能性が考えられる。E/F濃度比の測定によってその識別が可能であり、有用な臨床検査項目であることが示唆された。また、興味深いことに低値群ではデヒドロエピアンドロステロン-3硫酸(DHEA-S)の血中濃度も低下していた。DHEA-Sには、腎の11β-HSD活性を特異的に上昇させる作用をラットの摘出臓器を用いた実験で確認され、酵素活性の調節因子として興味深い。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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