研究課題/領域番号 |
07780034
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | 神戸女子短期大学 |
研究代表者 |
久保 加織 神戸女子短期大学, 家政科, 講師 (10190836)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 脂質 / 魚 / マヨネ-ズ / 調理 / 保存 / 過酸化物 / 脂肪酸組成 / ステロール |
研究概要 |
日本人の脂質摂取量は、国民栄養調査を基に食品成分表から算出しているが、女子大学生を対象に、脂質の1日摂取量を、実際に摂取した調理済み食品の分析から求めたところ、既に報告されている論文よりかなり低いという結果がでた。脂質は、様々な要因によって容易に変化することが知られており、上記の結果から、脂質は保存や調理によってかなり変化しているのではないかと考えられた。脂質は食品の主要成分である。また、調理によって生成が予測される酸化コレステロールは、ガンや動脈硬化症の発生と関係があるのではないかと示唆されている。以上のことから、脂質の保存あるいは調理による変化を研究することは重要と考え、それを知ることを目的として以下の実験を行った。 食品を保存あるいは通常の調理条件によって処理し、それぞれの食品からBrigh & Dyer法により脂質成分を抽出した。そして、得られた脂質抽出液を用いて、脂質および脂肪酸含量の定量、過酸化物価の測定、脂肪酸組成分析、不ケン化物の定量、ステロール分析を行い、それらの分析結果を総合して脂質成分の変化について考察した。 その結果、魚中には保存によって多量の過酸化物が生成し、不飽和脂肪酸の減少が認められた。また、焼く、煮る、揚げるなどの調理によっては魚中の脂肪酸組成などに大きな変化は認められなかったが、ステロールなど不ケン化物には若干の変化が認められた。 また、マヨネ-ズは保存条件によっては、保存中にかなりの過酸化物が生成されることがわかった。女子短期大学生を対象に行ったマヨネ-ズの使用実態および保存に関するアンケート調査の結果と合わせると、その使用実態には過酸化物の点からみて適正とはいえないと考えられる例が複数ケースみられた。
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