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舎密から化学へ:蘭学の重層性の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07780038
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 科学技術史(含科学社会学・科学技術基礎論)
研究機関東海大学

研究代表者

塚原 東吾  東海大学, 文学部, 講師 (80266353)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード舎密 / 化学 / 蘭学 / 窮理 / 物理 / 日本科学 / 歴史 / 仏教思想
研究概要

当該年度のまとめとして、研究実績は以下のように項目別に概要を示す。
1 青地林宗の諸著作の検討は、岐阜・川島町のくすり博物館に収蔵されている資料の調査、検討を行った。また、川本幸民による注釈の過程についても、特に本当該年度については、書誌的な面からの調査を行い、一定の成果を収めた。これらにより、オランダ書との比較の準備が完了し、いくつかの概念について、語彙の面からの比較・検証を現在も継続しておこなっている。これについては、さらに研究を深めるために、平成8年度の奨励研究に研究計画を申請中である。
2 宇田川一門でのオランダ語力の検討については、コンコーダンス的な手法での分析がすすんでおり、これについてはさらにデーターベース的な形で研究成果の発表の方途を現在のところ試行中である。また、熔庵に特に顕著である仏教的な語彙・概念の利用等についての分析・検討については、特に江戸期のみならず、インド哲学の担体としての仏教的な思想環境のなかでの日本での自然哲学の諸相から、すなわちそのような重層性を持つという側面が明らかにされ、今回の研究の中では検討された。
3 ディシプリン・フォーメーションの問題として、「物理」的な物質観と「化学」的な物質観のディマーケーションを、「海上砲術全書」、「理学提要」、「舎密便覧」などを概観することで、いわゆる「舎密」の領域設定と「窮理」の分離という問題意識から分析を加え、検討を行った。これについては、明治期の化学書を検討した最新の論文である管原国香、板倉聖宣、「明治初期の化学書、著訳書と原著者:「化学簡要」「新式化学」「(新式)化学要理」」、「科学史研究」、1995が発表されたので、ここに繋げてさらなる比較・研究の方向性が示されたところである。
4 リッテルの「化学」書、およびガノ-の「物理」書の検討については、日本における自然科学研究が、オランダ語からドイツ語・フランス語・英語での研究環境となってゆく際の状況への一視点を提供するものと考えられることを明らかにした。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 塚原東吾: "Elimination of Qi by chemical Specification" Hiztoria Scientiarum. 4-1. 1-23 (1994)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 塚原東吾: "科学技術史における中国の「発見」" 科学医学資料研究. 254. 4-10 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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