研究課題/領域番号 |
07780121
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人文地理学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
松村 公明 秋田大学, 教育学部, 講師 (20261646)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 宿泊産業 / 宿泊施設 / 都市機能 / 都市システム / 都市構造 / 観光 / 東北地方 / 都市地理学 |
研究概要 |
本研究の目的を達成するために、研究実施計画に基づいて資料収集・現地調査を推進した結果、以下の研究成果が得られた。 1.東北地方の都市における宿泊産業の立地状況を把握し、とりわけ、ホテルについては、基本的機能(客室)および付随的機能(会議室・宴会場)に関するデータを収集した。その結果、主要都市における宿泊産業の立地は、盛岡市と仙台市、秋田市のような、プライメイトパターンを呈する県内首位都市に顕著に見られる一方で、青森市と山形市、福島市などの都市においては、宿泊産業の立地が県内の他の中心都市に分散するため、相対的に集積規模が小さくなることが確認された。また、ホテルの開業年次のピークには地域的差異がみられ、都市の人工規模および広域的な中心性、大都市圏からの時間距離、幹線交通の結節中心地としての機能など、都市階層および関係位置の変化が、ホテルの集積を促進・抑制する要因であると考えられる。 2.小規模都市の宿泊産業は、客室数規模では旅館が主体となっており、近年、旅館の中高層化によるホテルへの転換、チェーンホテルの立地が見られるものの、ホテルの集積規模は小さい。しかしながら、小規模都市のホテルは、地域住民を市場とする付随的機能を保持する例が増加している。 3.仙台市に立地するホテル・旅館に対するアンケート調査を集計した結果、ホテルは、基本的機能を主体とするタイプと、付随的機能を主体とするタイプに分化して増加する一方、旅館は減少し続けている。旅館の減少の要因としては、仙台市は伝統的な都心部と現在の都心部が重層しているため、とくに、1970年代以降の急速な都心化・立体化の過程で、旅館が駆逐されてきたことがあげられる。
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