| 研究概要 |
本研究では外国人向け日本語教育のための漢字学習システムとして統合型漢字学習環境KALIST (KAnji Learning ICAI system for knowledge STability)の設計および一部基礎開発を行った。KALISTは漢字の知識獲得と知識定着の相補的な関係に着目し漢字学習を支援する教育システムで、(1)漢字知識の階層表現,(2)漢字学習の形態同定,(3)学習環境の動的選択の特徴を持つ.KALISTは階層漢字知識ベースを用い,任意の漢字学習の状態を知識獲得または知識定着に同定する.さらに同定結果を用い学習者に適した学習環境を動的に選択・提示する機能を持つ.KALISTについては,国内の研究会(電子情報通信学会教育工学研究会等)、全国大会(教育システム情報学会)や国際会議などで研究報告を行った。特に(2)について漢字学習の過程を漢字知識の知識獲得と知識定着が相補的に関連するモデルKASTAM (Knowledge Acquisition and STAbility Model)を提案し学会誌(電子情報通信学会)に掲載済みである。さらにKALIST上で動作する漢字学習用アプリケーションとして漢字熟語学習を支援するJULASSIC (JUkugo Learning ASSIstance system with computer game)をUNIX上で試作し、試用実験などを行い、システムの有効性を確認している。これについても国内の研究会、全国大会、国際会議などで研究報告を行った。
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