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自然な日本語音声の指導のための「音節」の扱いに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07780192
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 日本語教育
研究機関東北大学

研究代表者

松崎 寛  東北大学, 文学部, 助手 (10250648)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
800千円 (直接経費: 800千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード音節 / 特殊拍 / 音節に境界 / 特殊拍の近似度 / 音節形成力の階層 / 日本語音声教育 / プロソディーグラフ / 音節の導入
研究概要

1.日本語話者の音節(長音、促音、撥音等の特殊拍を含む「コ-」 「カン」等)意識を調べるため、(1)特殊拍を含む語を聞かせ、境界を回答させる、(2)特殊拍を他拍に置き換え、近似度を評定させる等の実験をした。同様の調査は既に1994.10.9の日本語教育学会で研究発表を行ったが、方法論上の問題点を改善するため被験者を東京15、埼玉13、神奈川10の計38名に限定して再集計した。結果は、
(1)実験1「-」(88.3%)>「ッ」(57.0%)>「ン」(45.1%)>「イ」(43.0%) (自立拍・特殊拍境界)
(2)実験1「ーン」(61.8%)>「イン」(42.1%)>「イッ」(34.2%) (特殊拍・特殊拍隣接)
(3)実験2「-」(4.16%)>「ッ」(4.13%)>「イ」(3.93%)>「ン」(3.81) (同拍交替近似性5段階評定)
となった。つまり(1)音節形成力には階層があり、長音は極めて強く副音は弱い、(2)自立拍・「-」・「ン」間に音節境界は入りにくい、(3)音節は同構造の音節との間にしか互換性がない。今回の結果では、副音および長音・撥音隣接の音節形成度の数値が増加したが、これが妥当な結論かどうか、今後のさらなる実験、検討を要する。
2.音節教育の効果を見るために、韓国人日本語学習者19名を音節群と拍群に分けて一ヶ月間指導し、最後に発音テストを行い効果を測定した。教材には、音節を含む韻律の諸要素をわかりやすく示した「プロソディーグラフ」を用いた。指導前・指導後の発音を無作為に並べて日本語教師等36名に聞かせ、7段階評定させた。結果、多くの学習者の発音は向上したが、長文の自然さの評定では音節群・拍群間に差が見られず、文末イントネーションでは音節群の方が拍群より高い有意水準で向上したと評定された。つまり短期の教育では、音節の導入の効果はそれほど顕著に見られなかった。
これらの研究成果の一部は、平成7年度日本語教育学会秋季大会(1995.10.8於福岡大学)、および、日本語教育方法研究会(1995.9.23於東北大学)において口頭発表を行った。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 松崎 寛: "「音節」の概念を取り入れた音声教育の効果の検証" 平成7年度日本語教育学会秋季大会予稿集. 153-158 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 松崎 寛: "音節を単位にして音声指導を行うと上昇イントネーションは不自然になるか" 日本語教育方法研究会誌. 2-2. 34-35 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 松崎 寛: "日本語音声教育におけるプロソディーの表示法とその学習効果" 東北大学文学部日本語学科論集. 5. 95-96 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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