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大規模科学技術計算を指向したプロセッサアーキテクチャの研究

研究課題

研究課題/領域番号 07780222
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 計算機科学
研究機関筑波大学

研究代表者

中村 宏  筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (20212102)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1995年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード擬似ベクトルプロセッサ / 科学技術計算 / リストベクトル処理 / スライドウィンドウレジスタ / ベクトル計算機 / キャッシュ
研究概要

申請者が提案している処理方式"スライドウィンドウ方式に基づく擬似ベクトルプロセッサ(以下PVP-SWと呼ぶ)"の利点は,レジスタ/キャッシュを共有したスカラ処理とベクトル処理の融合を実現する点である.従来のベクトル計算機もスカラ処理とベクトル処理の両方を実現するが,レジスタ/キャッシュを共有しないため,スカラ処理したデータにベクトル処理を施す場合にデータの受け渡しが必要となり,性能が低下する.このような計算の代表として,リストベクトル処理を取り上げ,PVP-SWの有効性を定量的に評価した.まず,PVP-SWと,比較対象として,キャッシュプリフェッチ機構のみを採用するものの2つのプロセッサの詳細なモデルを決定した.その後,命令パイプラインレベルのシミュレーションを行なって評価を行った.評価結果より以下の点がわかった.
1.単純にベクトル化できるリストベクトル処理においては,PVP-SWは,キャッシュプリフェッチ機構のみを持つものよりも2〜3倍高速である.
2.単純にはベクトル化できないリストベクトル処理においても,PVP-SWは,キャッシュプリフェッチ機構のみを持つものよりも約50%高速である.また,PVP-SWのクロック周波数が従来のベクトル計算機より約10倍遅いと仮定しても,PVP-SWはベクトル計算機並みの実効性能を達成することがわかった.
以上のことから,単純なベクトル化が可能か否かに関わらず,提案するPVP-SWが有効であることがわかった.また,単純にベクトル化できない場合は,レジスタ/キャッシュを共有したスカラ処理とベクトル処理の融合が重要であることもわかった.
提案するPVP-SWを実際にVLSIに集積実装する際のコストの見積り,PVP-SWの性能をさらに向上させるために追加すべき機構の検討,の2点は今後の課題である.

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] 朴泰祐: "ハイパクロスバネットワークにおける転送性能向上のための手段とその評価" 情報処理学会論文誌. 36. 1610-1618 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] K. Itakura: "Preliminary Performance Evaluation of NAS Parallel Benchmarks on CP-PACS" Proc. of PERMEAN′95. 68-77 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 浦田卓治: "マルチスレッド処理におけるキャッシュ構成方式の検討" 情報処理学会第51回全国大会. 6-5-6-6 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 広野哲: "リストベクトル処理における擬似ベクトルプロセッサPVP-SWの評価" 情報処理学会第51回全国大会. 6-9-6-10 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 山崎浩太: "SFLを用いたsuperscalarおよびVLIWプロセッサの設計とその比較" 第7回パルテノン研究会. 11-18 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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