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水生シダ植物アカウキクサ属植物(アカウキクサ科)の保全生物学

研究課題

研究課題/領域番号 07780478
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 環境保全
研究機関姫路工業大学

研究代表者

鈴木 武  姫路工業大学, 自然環境・科学研究所, 助手 (30254460)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードオオアカウキクサ / 水生シダ植物 / 酵素多型 / 遺伝的多様性
研究概要

オオアカウキクサAzolla japonica Frnach.et Sav.(アカウキクサ科)日本国内での遺伝的変異を詳細に調べるため、デンプンゲルと平板アクリルアミドによる酵素電気泳動法で調査した。15酵素で推定した28遺伝子座について、茨城県・石川県から広島県・愛媛県までの18都府県、37地点からのオオアカウキクサを調査を行った。その結果、13遺伝子座で異なった対立遺伝子に固定している2つの型に大別できた。兵庫県豊岡市および奈良県大和郡山市産の個体を基準に仮に"但馬型""大和型"と呼ぶ。この2型の間でのNeiの遺伝同一度I=0.54、遺伝距離D=0.62であった。
但馬型は関東・東海・北陸・中国・四国などに分布する。但馬型のなかにもSKD-2、SOD-2に多型があり、Skd-2aは関東でのみ、Sod-2aは能登半島にのみ確認された。大和型は奈良・大阪・三重・京都南部に記録された。Zimmerman et al.(1989)の用いた京都産のものは本型であった。大和型では3遺伝子座(Hk-1,Mdh-3,Pgm-2)ですべての調査個体がヘテロ接合とみられ、遺伝子重複の可能性がある。
IRRIコレクションを用いて、海外の近縁種との関連も酵素多型により調べた。調査個体は数個体であるが、根井の遺伝距離を用いると、大和型はA.filiculoidesに近く(I=0.83、D=0.13)、但馬型はA.rubraに近い(I=0.87、D=0.19)。
両型の形態の差異については、明らかではないが、水面で水平方向のみに成長しているときには、少なくとも但馬型の裂片がより大型である。また調査数が少ないが、大和型のグロキディウム(マスラの表面のとげ)に隔壁はなく、A.filiculoidesと同型である。一方、但馬型のグロキディウムには明らかに隔壁がある。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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