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植物の分布を左右する微地形及び水分環境変動と発芽特性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07780483
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 環境保全
研究機関国立環境研究所

研究代表者

野原 精一  国立環境研究所, 生物圏環境部, 主任研究員 (60180767)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード人工湿地 / 埋土種子 / 土壌水分 / 生態分布 / 多年生草本
研究概要

米国メリ-ランド州のChesapeake BayにあるEastern Shoreの農地に造成された1〜30年の人工湿地(写真E)の遷移過程における埋土種子の役割及び定着過程を1994年3月〜10月に調べた。水位は春先に高く、徐々に減少しまた夏期に増加した。湿地植物のいくつかは水際付近に多く帯状に分布していた。アオイ科の多年生草本のHibiscus moscheutos L.の分布は特に際だっていた。造成後5年生の湿地(Wetland No.1)の地形測量・土壌水分測定を行い、H.moscheutos個体のサイズ・種子の量・埋土種子の数などを調べた。H.moscheutos実生の生態分布は春の最大水位の水際ラインから高低差にして±0.1mの付近に限られて生育しており、親個体よりも生態分布の狭い事が明らかになった。土壌水分のデータから実生はやや乾いた所に多い事が解った。
Shootの高さと数ははあまり顕著な関係はなく、5-6本以下のShootを持つ個体が多かった。実生のあるのはShootの高さの比較的小さい個体の近くが多かった。
さく果を付けない個体も半数近くあった。大部分の種子はさく果にあるうちコクゾウムシの類に食べられ地面に供給される種子はごくわずかであった。
3つの人工湿地の土壌水分の異なる地点にH.moscheutosの種子を蒔いて、発芽率と土壌水分の関係を実験的に調べた。土壌水分15kPaの所で最も発芽率が高く、水中や乾燥した所では低かった。屋外でポットに種子を蒔き、異なる水位のもとで実生を育てた。過度に水分がある所では実生の生育が悪かった。また、ポットに種子を蒔き、乾燥する温室内で異なる水位のもとで実生を育てた。土壌水分の多い方が生育は良く、土壌水分と降水や湿度の環境条件で最適な水分環境が変化した。H.moscheutos実生の定着には土壌水分の関わりが大きい事が明らかになった。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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