研究課題/領域番号 |
07780510
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
武谷 浩之 三重大学, 医学部, 助手 (60222105)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | プロテアーゼ / アンチトロンビン / トロンビン / レセプター / セルピン / 単球 / 血液凝固 / 炎症 |
研究概要 |
セルピンはセリンプロテアーゼと1:1の複合体(Serpin-Enzyme Comprex: SEC)を形成して活性を阻害するが、このSECが単に肝臓で代謝されるだけでなく、様々な機能を有することが明らかになってきた。申請者は、炎症局所で形成される代表的なSECであるトロンビン・アンチトロンビンIII複合体(TAT)と単球の相互作用を明らかにし、SECの機能を炎症との関連で示唆した。本研究では、組織球性リンパ腫由来のU937細胞を用いて、その細胞膜表面受容体と^<125>I-TATを架橋することで、受容体が400kDa以上の高分子量であることを明らかにした。この分子量とTATのU937細胞への結合様式(解離定数、取組および分解、Ca^<2+>要求性)などから、U937細胞上のTATレセプターとしてLDL receptor-related protain(LRP)がその候補として考えられた。LRPは最近、α2マクログロブリン・プロテアーゼ複合体やある種のSECに対するレセプターとして同定されたものである。次に、ヒト胎盤から精製したLRPへのTATの結合をリガンドブロッティングにより認め、また、ミクロタイタ-プレートに固相化したLRPへのTATの濃度依存的かつ飽和的な結合を確認した。一方、TATをリガンドとしたアフィニティーカラムでは、より低分子量の蛋白質(65kDaおよび70kDa)が単離された。この蛋白質はトロンビンやアンチトロンビンIIIには結合せず、TATに特異的に結合することが判明した。LRPが細胞機能変換機構に関与するTAT受容体か否かを明らかにするために、現在、LRPのアンチセンスRNAや抗体を用いてLRPの発現や活性を阻害し、TATの結合活性やそれに続く細胞機能変換活性に与える離響について検討中である。
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