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アスパラギン結合型糖鎖の形質膜上における異化経路の存在の検証

研究課題

研究課題/領域番号 07780516
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 構造生物化学
研究機関大阪市立大学

研究代表者

伊藤 和央  大阪市立大学, 理学部, 助手 (20183171)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードエンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼHS / アルパラギン結合型糖鎖 / 糖タンパク / 上皮細胞 / ヒト口腔上皮細胞 / ヒト唾液 / 糖鎖生物学
研究概要

ヒト口腔内上皮細胞形質膜上でのアスパラギン結合糖鎖のエンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼHS(エンドHS)による異化経路の存在の検証のため、エンドHSの作用でアスパラギン結合糖鎖を失いGlcNAcのみを結合している糖タンパクの存在を調べた。
ウシ乳由来Gal転移酵素でUDP-Galから[^3H]GalをGlcNAcに転移させ、エンドHSの作用を受けた糖タンパクのみを特異的に標識した。標識タンパクは二次元電気泳動後、フルオログラフィーで検出した。
その結果、口腔内上皮細胞の剥離前後にかかわらず分子量(MW)約5万、等電点(Ip)約4.5の最も多量に存在するタンパクが標識された。これ以外に剥離前の細胞ではMW約4,2万でIp5,2〜6,2に分布する8種の、またMW約5万でIp5〜6に分布する15種のさらにMW10万以上でIp4,5前後に分布する15種のタンパクとMW約9,6万でIp約5のタンパク1種ならびにMW約2万、Ip約4,5のタンパク1種が標識された。一方剥離上皮細胞ではMW約4,3万、Ip約4,5のタンパク1種とMW約5万でIp5〜6に分布する5種のタンパクがそしてMW約4,3万でIp5〜6に分布する4種のタンパクが標識された。さらにMW10万以上でIp4,5〜4,9に分布するタンパク10種が標識された。
以上の結果からエンドHSによるアスパラギン結合糖鎖の異化経路は存在するものと考えられた。またエンドHSの作用を受ける糖タンパクは上皮細胞の剥離前後で共通のものとそれぞれに特異的に発現しているものとがあることが示唆された。
アスパラギン結合糖鎖はミクロ不均一性のため非還元末端にGlcNAcが存在する場合とO-結合型GlcNAcの存在の場合があり標識糖タンパクすべてがエンドHSの作用を受けたものと言い難い。これら標識タンパクそれぞれを単離し、その糖組成、構造を解析することで最終的にエンドHSの作用を受けた糖タンパクが特定できる。今後の研究課題として近い将来解明されるであろう。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kazuo Ito: "Diversity of human salivary α-amylase and discovery of cndo-β-N-acctylglucosaminidase HS." Eur.J.Oral.Sci.103. 11 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] Kazuo Ito: "Enzymatic release of complex type oligosaccharides from native glycoproteins using cndo-β-N-acctylglucosaminidase HS." Glycoconjugate J.12. 404 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 伊藤和央: "ヒト唾液α-アミラーゼファミリーCの精製とそのエンドHSによるファミリーA→ファミリーBへの変換" 生化学. 57. 615 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 伊藤和央: "エンド-β-N-アセチルグルコサミニダーゼHSによるアスパラギン結合型糖鎖の異化経路の検証-標的糖タンパクの存在-" 生化学. 58. (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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