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蛋白質の溶解度の表面電荷分布と溶液条件が決める研究

研究課題

研究課題/領域番号 07780560
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生物物理学
研究機関東京大学

研究代表者

高橋 卓也  東京大学, 教養学部, 助手 (70262102)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワード溶解度 / 表面電位 / 水和自由エネルギー / 静電相互作用 / 蛋白質 / フェリチン / 実効誘電率 / イオン強度
研究概要

表面電荷は分子の会合し易さの指標になり、溶解度と相関がある。我々は、蛋白質分子に対する表面電位計算法を開発した。その精度の評価を行うため、巨大な蛋白質(ヒトHフェリチン及びウマLフェリチン)の表面電位を光散乱実験から精密に測定し、計算との比較を行った。精度を上げるため、測定は低イオン強度で行った。実験を再現するためには蛋白質の各解離基の解離度(つまり電荷分布)を正しく計算する必要があり、そのためには解離基間の相互作用を評価する必要がある。そこでこの蛋白質に対して数値的に誘導体モデルを解き、蛋白質内部の実効誘電率を求め、さらにそれを用いた電荷分布を求めた。そしてその電荷分布にもとづいて蛋白質内外の電位を計算したところ、その絶対値、イオン強度依存性、pH依存性とも計算と実験の間に良い一致を得た。
低分子の溶解度はその水和自由エネルギーにより定まる。我々は、アルコールなどの低分子で水和自由エネルギーを計算し実験と良い一致を見た。蛋白質に対しては結晶化を考慮しなければならない。しかし結晶化が無視できるような短い時間領域での溶解度は、蛋白質分子が変性しない限り、水和にともなう自由エネルギー変化によって決まると思われる。我々は水和自由エネルギーにおける静電相互作用の寄与をいろいろなサイズの蛋白質にたいして計算しその表面積や残基数との相関を調べた。各解離基を中性化した場合では、表面積に正比例していたが、イオン化した場合、相関は弱まり、全電荷量などとの相関が効いていた。表面積から計算された経験的水和自由エネルギー(低分子の実験から求めたパラメータを用いた)との比較も行い、強い正の1次相関を得た。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S. Takeda, H. Yoshimura, S. Endo, T. Takahashi, and K. Nagayama: "Control of Crystal Forms of Apoferritin by Site-directed Mutagenesis" Proteins,. 23. 548-556 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] M. Irisa., T. Takahashi, F. Hirata, and K. Nagayama,: "Solvation free energies of non-polar and polar solutes reproduced by a combination of extended scaled particle theory and the Poisson-Boltzmann equation" Molecular Physics. 85. 1227-1233 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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