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受容体より、アダプター分子Shcを介する増殖及びアポトーシスシグナル伝達の解析

研究課題

研究課題/領域番号 07780618
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 細胞生物学
研究機関東京大学

研究代表者

後藤 典子  東京大学, 医科学研究所, 助手 (10251448)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードアダプター分子 / Shc / myc / アポートシス / IL3受容体 / EGF受容体 / 細胞増殖
研究概要

本年度の大きな成果のひとつは、Shcの主要なチロシンリン酸化部位として、Grb2結合部位であるY317の他に、Grb2と結合しないY239/240を新たに同定し、Ras-independentなShe-Myc pathwayが、この部位のリン酸化から発することを明らかとしたことである。Shc-Myc pathwayは未知のシグナル伝達系であり、さらに解明していくことが今後の課題である。
1 IL-3によるアポトーシス抑制シグナル伝達
Shcのチロシンリン酸化部位の変異体をBa/F3細胞に発現させた。She-Ras pathwayをなくしたY317F Shc発現細胞は、アポトーシス抵抗性であったが、Y239/240F Shc発現細胞は、c-myc mRNAが減少し、アポトーシスに陥りやすかった。アポトーシスの抑制には、Y239/240-myc pathwayが重要であった。このpathwayの下流として、bcl family, ICE family, P53等の発現について、さらに詳細な検討を加えたい。
2. EGFによる細胞増殖シグナル伝達
(1)免疫沈降したEGF-Rによって、GST-Shcをin vitroでリン酸化させたのち、二次元tryptic mappingを行い、Shcの主要なチロシンリン酸化部位として、新たにY239/240を同定し、in vivoでも同様にリン酸化されることを確認した。
(2) Shc変異体をEGR-R高発現細胞へ発現させた。Y317F ShcまたY239/240F She発現細胞は、EGFによる増殖刺激を抑制しなかった一方、Y239/240/317F Shc発現細胞は、抑制した。EGFによる増殖シグナル上では、Shc-Ras pathwayとShc-Myc pathwayが、相補的に関与していることを示唆した。
3. Shc下流因子のクローニング
EGF-Rの自己リン酸化部位を欠失したcDNAとShcのチロシンリン酸化部位を含むcDNA断片とをつないだキメラcDNAを作製し、バクロウイルス発現系により、大量に発現させ、精製した。これを[32P]-γATPを用いて高い比活性でチロシンリン酸化させ、ヒト胎盤より作ったλgt11発現ライブラリーをwest-western法によりスクリーニングし、ポジティブクローンを得ている。これらの核酸配列を決定し、全長cDNAをクローニングし、Shc-Myc pathwayを直接つなぐ分子としての可能性を含め、詳細に解析したい。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] N. Gotoh et. al.: "The SH2 domain of Shc suppresses EGF-induced mitogenesis in a dominant negative manner" Oncogene. 11. 2525-2533 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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