研究課題/領域番号 |
07780624
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鎌田 真司 大阪大学, 医学部, 助手 (20243214)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 細胞死 / アポトーシス / リン酸化 / bcl-2 / Fas / ICEファミリー / システインプロテアーゼ |
研究概要 |
細胞膜上の受容体で受け取られた細胞死のシグナルは細胞質内に存在する伝達物質を介して伝えられ、細胞は核の断片化などの幾つかの段階を経て死に至る。細胞膜上の受容体の一つがFasであり、伝達物質の一つの候補がICEファミリープロテアーゼである。また、細胞死抑制遺伝子であるbcl-2はこれらの情報伝達を負に制御することにより細胞死を抑制すると考えられる。本研究ではこれら細胞死制御遺伝子の関係を明らかにすると共に、情報伝達におけるリン酸化の意義を明らかにすることを目的として解析を行なった。まず、HepG2とHeLa細胞のFasによる細胞死はICEの特異的阻害ペプチドYVADでは抑制されず、ICEファミリーに一つであるCPP32/Yamaの特異的阻害ペプチドDEVDで抑制された。つまり、これらの細胞ではFasによる細胞死にCPP32/Yamaが重要な役割を果たしていることが明らかとなった。また、Bcl-2に対する抗体を何種類か作製しリン酸ラベルした細胞抽出液より免疫沈降したところ、免疫沈降可能な抗体でのみ26kDaのリン酸化されたバンドを検出し、これらのバンドは抗原で吸収した抗体では検出できなかった。これらの結果はBcl-2蛋白質がリン酸化蛋白質であることを強く示唆するものである。Fas結合蛋白質の一つがフォスファターゼであり、また細胞死の制御にMAPキナーゼが関与することが示唆されていることなどから、細胞死の制御におけるリン酸化の役割は極めて重要であると思われる。
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