研究課題/領域番号 |
07780634
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
三宅 早苗 東邦大学, 医学部, 助手 (00256687)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | サプレッサー / 分裂酵母 / DNA複製 / MCM / nda / ライセンス因子 |
研究概要 |
DNA複製を1細胞周期につき1回に制御する因子として、ライセンス因子が想定されている。近年、様々な生物種からMCM遺伝子が単離され、そのうちの多くは、DNA複製に関与することが示された。研究代表者は、分裂酵母よりMCMファミリーに属する遺伝子ndal及びnda4を単離し、これらの遺伝子の機能解析を行っている。 ndal及びnda4変異株のサプレッサーの単離を行った結果、nda4変異株のサプレッサーを13株得た。13株のうち、1株がnda4遺伝子そのものに、残りの12株がnda4以外の同一遺伝子座に変異を生じていた。nda4サプレッサー変異株は高温感受性であり、高温で培養すると細胞が伸長するという表現型を示す。サプレッサー遺伝子は生育に必須であり、既知の蛋白質とは相同性のない約70kDの蛋白質をコードしていた。変異株を非許容温度で培養し、フローサイトメトリーを行った結果、1CのDNA含量を持つ細胞が増加することから、サプレッサー遺伝子はDNA複製に関与することが示された。サプレッサー遺伝子産物をGST融合蛋白質として大腸菌内で大量に発現し、精製し、ウサギに免役し、抗体を作製した。この抗体を用いて、nda4産物と結合しているかを免疫沈降法により調べたが、nda4産物とは共沈しなかった。サプレッサー産物とnda4産物は互いに結合していないことが示唆されるが、ある特殊な条件下でのみ結合する可能性は否定できない。サプレッサー遺伝子産物の局在を調べるため、抗体を精製し蛍光抗体法を行ったが、遺伝子産物は検出されなかった。このことから、サプレッサー遺伝子産物は、少量しか発現していない可能性が示唆された。そこで、C末端にFLAGをつけたサプレッサー遺伝子産物を分裂酵母細胞内で大量に発現させ、FLAGに対する抗体を用いて蛍光抗体法を行った。同調していない細胞では、一部の細胞で核に局在が認められた。細胞周期により局在が変化する可能性も考えられるので、現在、詳細な解析を行っている。
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