研究課題/領域番号 |
07780636
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
岩本 亮 久留米大学, 分子生命科学研究所, 助手 (10213323)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | ジャクスタクライン / 膜結合型増殖因子 / HB-EGF / CD9 / Integrinα3β1 |
研究概要 |
(1)proHB-EGFのジャクスタクライン活性の解析 HB-EGFは膜結合型でジャクスタクライン細胞増殖活性を有することが明らかとなった。 (2)CD9との複合体形成によるproHB-EGFのジャクスタクライン活性上昇 proHB-EGF発現細胞にさらにCD9を導入し、proHB-EGFのみ発現する細胞とのジャクスタクライン細胞増殖活性の比較を行ったところ、CD9を発現している方が数十倍の活性の高さを示したことから、proHB-EGFは細胞表面でCD9と複合体を形成することによって膜結合型増殖因子として活性化されることが分かった。 (3)proHB-EGF:CD9複合体とIntegrinα3β1とのアソシエーション 表層ラベルしたVero細胞のライセ-トを抗CD9抗体で免疫沈降を行い共沈物を解析したところ、接着分子のIntegrinα3β1であることが明らかとなった。さらに同様のことをproHB-EGF高発現Vero細胞(Vero-H細胞)を用いて行ったところ、CD9を介してproHB-EGF、Integrinα3β1の三者が複合体を形成していることが明らかとなった。 (4)proHB-EGF:CD9:Integrinα3β1複合体の細胞間接着部位における局在 CD9、proHB-EGF、Integrinα3β1の三者それぞれのVero-H細胞における局在を、それぞれに対する抗体を用いて蛍光抗体を行い、共焦点レーザー顕微鏡で観察したところ、これら三者はいずれも細胞間接着部位にほぼ重なって局在することが分かった。これらのことから、proHB-EGFが膜結合型増殖因子としてジャクスタクラインにおいて機能するために、その活性を制御する膜蛋白質CD9、細胞接着分子Integrinα3β1の三者が複合体を形成し、細胞間接着部位において協調的に働いていることが示唆された。
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