研究課題/領域番号 |
07780696
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
氷見 敏行 東京医科歯科大学, 歯学部, 助手 (30222243)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | グリア細胞 / 培養 / 神経障害 / 一酸化窒素 / 反応性アストロサイト / リポポリサッカライド / 一酸化窒素合成酵素 / 中枢神経系 |
研究概要 |
中枢神経系の障害における一酸化窒素(NO)の関与が注目されており、脳の部分的破壊や虚血負荷によって生じた反応性アストロサイトは、NOSを大量に発現していることが報告されている。当研究室では6-hydroxydopamine(6-OHDA)を片側性にラット中脳黒質に注入して破壊し、1週間後に線条体に生じる反応性アストロサイトを単離培養したところ、血清のみを含む通常の培養液を用いたにも関わらず、数週間にわたってNOS発現量が高く維持されていることを見いだしている。このメカニズムを明らかにするために、本年度の研究では、まず、通常の脳より、部位別、発生の段階別に培養アストロサイトを調製し、それぞれのlipopolysaccharide(LPS)に対する反応性を検討したところ、部位別では小脳、及び中脳上部由来のアストロサイトにLPSによる強いNOS誘導作用が観察され、発生の段階別では中隔野由来のアストロサイトのみに胎生期と生後でLPSに対する反応性の違いが見られた。しかしながら、これらLPSでNOSを誘導したアストロサイトでは、in vivoで誘導した反応性アストロサイトを単離培養した場合と異なり、いずれも数日間でNOSの発現が見られなくなったことを確認した。また、単離培養した反応性アストロサイトは培養液を頻繁に交換してもNOS発現を維持していること、及び、通常のアストロサイトはサイトカイン処理によって強力にNOSを発現するようにならないことなどから、反応性アストロサイトが自らサイトカインを産生し、自己を活性化してNOS発現を維持している可能性が否定された。
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