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歩行運動の適応的制御における小脳長期抑圧の役割

研究課題

研究課題/領域番号 07780743
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 神経・筋肉生理学
研究機関理化学研究所

研究代表者

柳原 大  理化学研究所, 国際フロンティア研究システム・シナプス機構研究チーム, フロンティア研究員 (90252725)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード小脳 / 歩行 / 運動学習 / 最初期遺伝子
研究概要

小脳は運動の適応的制御に重要な役割を果たしており、歩行においては時々刻々とした環境変化に応じて絶えず円滑な歩行が行なえるように四肢の動きの時・空間的制御を行なっていると考えられる。小脳プルキンエ細胞は平行線維と、下オリーブ核からの登上線維とを介してシナプス入力を受ける。この二つの入力が同期して起きた時、平行線維・プルキンエ細胞間のシナプス伝達の効率が長期間減弱される長期抑圧が生じ、これが運動学習の細胞レベルでの基礎過程であると考えられている。ネコのトレッドミル歩行中に一側前肢に外乱を毎歩加えると、外乱が加えられた肢と反対側の肢の間に適応的な肢間協調が生じ、その適応が保持される。私はこの適応運動学習に小脳がどのような役割を持っているのかについて調べてきた。小脳スライス標本において長期抑圧を薬理学的に誘導するような刺激を加えた後では、プルキンエ細胞の核にc-fos及びjun-B等の最初期遺伝子の発現が引き起こされる。そこで、本研究は歩行運動学習において、長期抑圧に関連した最初期遺伝子がプルキンエ細胞に発現するのかどうかについて免疫組織化学的に明らかにすることを目的とした。まず、in vivoの小脳において、長期抑圧を誘導するような刺激を与えた際に、実際に最初期遺伝子の発現がひきおこされるか否かについて、ペントバルビタール麻酔下のネコに下オリーブ核の電気刺激とAMPAの投与を行なうことにより検討した。下オリーブ核の微小電気刺激に伴って小脳皮質に登上線維応答を示す領域にこの電気刺激の期間中AMPAを投与することにより、プルキンエ細胞の核においてjun-Bが発現した。しかしながら、外乱に対する適応的肢間協調の獲得直後にホルマリン固定した小脳においては、jun-B及びc-fosの発現は現在のところ認められていない。この原因として、実際の運動学習においては最初期遺伝子の発現はより長い時間経過を必要とする可能性があるので、運動学習のより長い時間経過を追った検討が必要であると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Dai Yanagihara: "Role of cerebellar synaptic plasticity in adaptive control of locomotion in cats." Fourth IBRO World Congress of Neuroscience Abstracts. 50 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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