• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

大脳皮質神経結合の活動依存的形成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07780745
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 神経・筋肉生理学
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

黒谷 亨  京都府立医科大学, 医学部, 講師 (50195591)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード大脳皮質 / 視覚野 / 長期増強 / 蛋白合成 / 電位依存性Caチャネル
研究概要

大脳皮質は、特異的な入出力の神経結合を特徴とする。その発達過程で神経結合形成を制御する種々の機構の存在が報告されている。神経細胞どうしの結合が、その活動性に依存して結合強度を変える現象もそうした機構の一つである。しかし、視覚伝導路の活動性の上昇が、どのようなメカニズムを介して、結合の再編成という形態の変化を引き起こすのか、全く明らかになっていない。そこで本年度の研究では、神経活動に依存して視覚野に誘発されるシナプス伝達の長期増強(LTP)が、神経活動と形態変化の橋渡しをする現象ではないかと考え、長期増強に対する蛋白合成系の関与の有無を調べる実験を行った。ラットの視覚野から脳切片標本を作製して、白質に刺激電極を挿入し、4層から電場電位を記録した。シ-タバーストを条件刺激として与えると、電場電位の振幅が増大し長期増強が誘発された。誘発された長期増強は、電場電位の増強していく時間経過が速いもの(fast LTP:fLTP)と、遅いもの(slow LTP:sLTP)の2種に大別できることが判明した。2つのLTPに対する蛋白及びRNA合成阻害剤の効果を調べたところ、これらの薬物はsLTPの誘発は阻害するのに対し、fLTPの誘発には何ら影響を与えなかった。また、fLTPの誘発にはNMDA受容体チャネルの、sLTPの誘発にはL型電位依存性カルシウムチャネルの活性化による細胞内へのカルシウム流入がそれぞれ必須であることが、薬理学実験により明らかになった。以上の結果は、視野野で、シ-タバーストにより誘発される電場電位の長期増強のうち、L型電位依存性カルシウムチャネルの活性化で引き起こされるsLTPが、神経活動と形態変化をつなぐメカニズムの有力な候補であると示唆している。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 黒谷亨: "タンパク質核酸酵素" 信沢孝一(in Press), (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi