研究課題/領域番号 |
07780787
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 憲 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90216375)
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研究期間 (年度) |
1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 生体適合性 / 表面解析 / 表面改質 / チオール化合物 / 医療用金属材料 |
研究概要 |
近年、医療の高度化に伴い、金属材料を血管内で直接血液と接触するような条件下で使用する局面が多くなっている。金属材料を血液中で安定に用いるためには眷属表面に高い血液適合性を付加することが必要である。本研究は、高い抗血栓性を有する高分子材料を安定に金属材料表面に固定化することを目的とし、種々の金属材料表面に金の層を形成し、チオール基と金の反応を利用し、金表面に安定な高分子を作製する手法を検討した。 1.金属の作製:医療用金属として広く利用されているステンレスを金メッキすることにより表面医金の博捜を形成した。メッキ法は工業的に確立されており、比較的容易に安定な金層が得られ応用範囲が広いと考えれる。 2.金表面へのポリマーの導入:製膜性の良いプチルメタクリレートとメタクリル酸クロライドとの共重合体を合成し、アミノエタンチオールと反応させることにより、チオール基を有するポリマーの作製を試みた。反応後得られたポリマーは、不溶化した。これは、S-S結合の形成によると考えられる。ポリマーの不溶化を避けるため、金表面にアミノ基を導入後、アミノ基を利用してポリマーを固定化することを検討した。金メッキをしたステンレス版(20×30×0.5mm)を24時間アミノエタンチオール溶液(2wt%,クロロホルム)に浸漬し、洗浄液接触角を測定した。接触角はpH依存性を示し、アミノ基の導入が確認された。 4.今後の計画:今後このアミノ基と酸クロライドを有するポリマーの反応により表面ポリマーを固定する。報告者らは、ガラス表面にポリスチレンを化学結合させた後に抗血栓性材料をコートすることにより、安定なポリマー層が得られることを見いだしており、この手法を応用し、金属表面に血液適合性を付加する。
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