研究課題/領域番号 |
07801039
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 鳴門教育大学 |
研究代表者 |
石田 美清 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (20144785)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 不登校 / 就学義務 / 生徒指導 / 校長 / 教育委員会 / 教育保障 / 卒業認定 |
研究概要 |
平成8年8月に公立中学校700校に対して調査表を郵送し回答を求めた。有効回答は331校(47.3%)であった。30日以上欠席した生徒がいる中学校は89.4%、その平均は9.9人であったが、適応指導教室などで指導要録上出席扱いを行っている中学校は38.7%と少ない。 不登校対策としては、定期的な事例研究、研究会・委員会の設置、教育相談室の設置、保健室や校長室での指導などが行われているが、家庭訪問による指導援助、学級担任が電話をかけたり迎えにいく、全数師の共通理解について校長はよく取り組んでいると回答をしている。不登校生徒の課程修了・卒業認定は生徒全員と同じ会議で行われており、その際の参考資料として学級担任の補助簿が重要となっている。なお、原級留置や卒業不認定の経験のある校長は18人(5.4%)と少なかった。 校長の80%以上は不登校生徒の課程修了・卒業認定は校長の教育的裁量でよいと考えているが、自由記述の意見では「最終的には校長裁量だが一定の目安や教委との連携は必要である」や「基準が必要である」という趣旨の意見が半数いた。つまり、課程修了・卒業認定に際して、校長の裁量を重視する傾向がみられるが、何らかの目安を求めていることも伺える。不登校生徒の就学義務や教育保障については、「保護者の意向や本人の将来を重視する」や「現状ではやむをえない」という、現状に対して消極的な意見と「学校や教育制度の見直し」や「家庭訪問指導や自宅学習の拡充、就学義務の強化」という積極的な意見があり、全体的には前者の方が多くなっている。 以上のように調査研究によって、中学校では不登校生徒の存在は特異な現象ではなくなっており、その対策も積極的に行われているが、現行制度上、校長はその裁量の範囲内で苦渋の選択としての課程修了・卒業認定を行っている、という結果を得た。
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