研究課題/領域番号 |
07803010
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 大阪商業大学 |
研究代表者 |
水田 正史 大阪商業大学, 商経学部, 助教授 (80219633)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1997年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1996年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | イラン / カ-ジャール朝 / イギリス / ロシア / 国際銀行業 / 西洋の衝撃 / 金融史 / 民族主義 / 国債銀行業 / 開発金融 |
研究概要 |
1.19世紀末のイランにおける新たなタイプの「在来」金融業者の出現には、以下のような原因が考えられる。 (1)これらの出現とほぼ時を同じくして設立されたイギリス系銀行・ロシア系銀行からの信用供与 (2)民族主義的意識の高揚 2.「在来」金融業者の規模は、かつてないほど大きなものとなったが、上記外国系銀行には遠く及ばなかった。 3.ロシア系銀行は、イギリス系銀行との競争に打ち勝つため、有力な貴族・商人・地主・僧侶に、しかるべき担保なしに巨額の資金供与を行なった。 4.ロシア系銀行は、顧客の返済能力を審査せずに巨額の貸付を行なった。1906年に同行が貸付金の返済請求をした際、顧客の大多数は支払い不能状態にあった。 5.イギリス系銀行は、「在来」金融業者による小切手の発行をやめさせるよう、イギリス公使館を通じてイラン政府に圧力をかけた。 6.イギリス系銀行は、外国為替相場形成における自らの支配的地位を利用して、「在来」金融業者に大きな影響力を行使した。 7.このようにして、多くの「在来」金融業者が破綻した。 8.19世紀末の「在来」金融業者の出現は、今世紀初頭の立憲革命期における「国民銀行」設立運動に直接つながった。
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