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分子線を用いた表面新物質層の創製とその反応性に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07804043
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 機能・物性・材料
研究機関宇都宮大学

研究代表者

江川 千佳司  宇都宮大学, 工学部・応用代学科, 助教授 (30151963)

研究期間 (年度) 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワードパルス分子線 / 表面新物質層 / 表面の活性化 / fcc鉄薄膜 / エチレン水素化反応
研究概要

本研究では、下地の基盤にf.c.c.構造のRh(001)単結晶表面を用いることによって、室温で安定化して創製したf.c.c.構造の鉄薄膜のフェルミ準位近傍の電子状態密度が、原子や分子との相互作用において果たす役割を明らかにするため、鉄薄膜成長における基板温度あるいは吸着CO分子が表面の反応性に及ぼす効果について調べた。この結果、分子状の吸着状態から高温側のエチレン状態への転換は、エチレン分子が表面水素と反応してエチル基を生成し、β位の水素原子の切断によって進行すること、また、エタン分子はこのエチル基の逐次的水素化によって生成しているが明らかとなった。このβ位の水素原子の切断には、速度論的な同位体効果が観測される。共吸着COの存在で、水素原子の吸着エネルギーが減少し、低温側に観測されるエタン生成過程が顕著となるのは、エチル基として不安定な状態になるため、吸着したエチレン分子に2個の水素原子がほぼ同時に付加して生成することによる。蒸着時における基板温度の上昇とともに、共吸着CO効果と同様に水素原子の吸着エネルギーが減少し、高温側のエチル基の水素化過程が進行しないことが明らかとなった。一方、500K以上の基板温度で蒸着した鉄薄膜表面では、より安定化されるエチル基の存在も明らかとなり、エチレン分子として脱離するものが多くなる一方、エタン分子の生成が減少するのは.b.c.c.構造のFe(100)表面におけるエタン生成が見られない結果に近づくものである。ついで、気体分子と蒸着原子との衝突によって生成する準安定な表面新物質の2次元格子の表面状態の研究と、励起状態の反応気体の生成による表面反応の研究を行うために、膜厚計によって蒸着原子の空間密度を制御するとともに、温度可変型のパルス分子線を製作して反応気体の状態制御を行い、任意の組成の前駆体を用いた2次元新物質層の創製を実施している。

報告書

(1件)
  • 1995 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] C. Egawa, S. Oki, Y. Murata: "Hydrogenation and H-D exchage reactions of ethlene on f.c.c. ulta-thin Fe filmd grown on a Rh(001)surface" Surface Science. (in press).

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書

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公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

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