研究概要 |
「精密輪郭研削加工の形状生成過程における熱変形速度制御加工法の開発」を推進するために,以下の2項目の研究を実行した。 [1]精密輪郭研削加工を実現させるための寸法・形状ならびに表面粗さの熱変形速度制御加工法の開発 精密研削加工における寸法・形状精度ならびに表面粗さを,工作物の熱変形速度をインプロセスで計測しながら制御するためには,精密研削盤のコントロールパネルとシーケンサーパネルにパソコンのD/Aコンバータからパルス状の指令信号を発振させてリアルタイムに適応制御できる制御加工法を確立した。まず研削現象量つまり寸法生成量,形状生成量,研削抵抗値,砥石磨耗量,表面粗さなどのデータを高速A/Dコンバータで検出・格納し,これらの現象量を定量的に演算し,さらに精密輪郭研削盤のシーケンサーへ割り込み制御するためのプログラムを構築することが可能となった。CNC研削盤を知能的インプロセス制御することは,極めて困難ではあったが,しかしながら,この熱変形速度制御研削加工法の研究計画が本研究の根幹をなすものであるから,最優先に全力で傾注してきた成果である。 [2]表面粗さの重畳する熱変形速度のインプロセスオンライン計測システムの開発 パソコン制御装置と並行に,熱変形速度をインプロセスで計測するシステムを開発した。工作物の熱変形速度の計測手法は,従来の研究テーマにおける10倍の高速演算が必要であるので,新たに開発したプログラムソフトによって実現できた。
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