研究課題/領域番号 |
07805039
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
システム工学
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研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
濱松 芳夫 茨城大学, 工学部, 助教授 (70102019)
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研究分担者 |
浅野 直輝 茨城大学, 工学部, 教授 (40074364)
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研究期間 (年度) |
1995 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 複数経路探索 / NP困難 / 車両ディスパッチシステム / 遂次添加アルゴリズム / m-TSP / 遠近率 / 最近傍検索 / 車輌ディスパッチシステム / 逐次添加アルゴリズム / 階層分析法 / 車輌ディスパッテシステム / 区間縮小法 |
研究概要 |
本研究により得られた成果及び新しい知見をまとめれば以下のようになる。 (1)本研究では、厳密解が得られる総当たり法を基本にしているために複数の車輌と複数の乗客のすべての組み合わせを数え上げる必要がある。これを高速に実現するために2種類のオペレーターを導入し、if文を一切使用しないアルゴリズム開発した。 (2)ネットワーク規模が大きくなると車輌と乗客の組み合わせ数が増大する。これらの組み合わせのすべてをメモリー容量が制限されたパーソナルコンピュータで保存することは不可能である。このため逐次添加アルゴリズムを導入し、対象とする都市の組み合わせを分割することによって計算過程において必要となるメモリー容量を削減し、中規模のネットワークを扱えるようにアルゴリズムを改良した。 (3)経路の組み合わせだけでなく、車両台数と各車両に乗車させる乗客の組み合わせを考慮しなければならない。通常の巡回セールスマン問題よりもネットワーク規模が大きくなると、組み合わせの数は更に多くなってしまう。この点を解決するために、幾何学的な情報をもとにした遠近率と呼ぶ一種の評価関数を導入することにより領域分割を行う手法を開発した。 (4)(4)前述の手法を適用する際に、都市同士の距離関係を調べ互いに最近傍となる位置関係の都市は、同一の車両が訪問するという制約条件を設けることにより実質的に検索するための都市数を減らすことが出来た。 (5)上記の(4)及び(5)の2つにより、車両と訪問する都市の組み合わせを短時間で決定することが出来るようになった。 (6)経路決定において時間を要する原因は、経路の距離比較を行うことにある。従って、この点を考慮して、ヒューリスティックな手法の一つである最近傍検索を適用することにした。これにより経路の距離比較を行うことなしに経路決定が行え、計算時間を飛躍的に短縮することが出来た。 (7)具体的なデータの量は十分とは云えないが、現在までに得られた遺伝的アルゴリズムや分枝限定法などと比較したデータからは、本手法が計算時間の面では圧倒的に短く、計算精度の面でも遺伝的アルゴリズムよりも優れているという結果を得ている。
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